世界一の資産家、イーロン・マスク氏の衝撃ツイートが世間を震撼させたのは7日。マスク氏は日本の少子化問題についてコメントしたのだが、その内容というのが「当たり前のことだが、出生率が死亡率を超えるような変化がない限り、日本はやがて消滅するだろう。これは世界にとって大きな損失となる」というもの。
日本の総務省がこどもの日に発表した「41年連続で子供の数が減少している」という記事を受けてのツイートだったが、世界一の資産家が「日本が消滅する」なんてツイートしたものだがら、ちょっとした騒ぎに。また、このマスク氏のツイートをきっかけに、新たなトレンドワードも生まれているようだ。
「岸田総理は5日、ロンドンの金融街シティーで『資産所得倍増計画』を表明し日本への投資を呼びかけましたが、作家でジャーナリストの門田隆将氏は、マスク氏の警鐘を受けた形で『納税者倍増計画』をTwitterでブチ上げました。これが大反響を呼んでいるのです」(週刊誌ライター)
門田氏が提案する「納税者倍増計画」とは、少子化対策として現金給付をおこなうというプラン。第1子が生まれたら100万円、第2子は300万円、第3子は1000万円を、子育て支援金として「一括現金支給」する。この施策により、2021年の新生児約84万人のおよそ倍の170万人の出生が目指せるのだとか。
「門田氏によれば第3子が生まれないと人口は目に見えて増えないとのこと。ですから現金支給の1000万円は、3人目の子供で手狭になる住居対策で、広い家に引っ越したり、家を購入する頭金が必要になるからという計算だそうです。それでもトータルで4兆5000万円しかかからないというのですから、コロナ禍で拠出した給付金や助成金に比べてもたいしたことはないというわけですね」(同)
門田氏の提案には賛否両論あるが、ネット上では概ね「なかなかいい提案」「政府の10万円給付より1億倍マシ」など賛同意見のほうが多いようだ。また、金額についての意見も多岐にわたっている。
「お子さんのいらっしゃる人たちからは『実は1人目に一番お金がかかるからそこを厚くするべき』という声もが多く聞かれました。『1人目が生まれると自然に2人目をつくる夫婦も増える』というのです。少子化対策にはまず1人目の子どもを持つキッカケが必要というわけですね。そのうえで『3人目はハードル高いから1000万円は妥当』などと、盛んな意見が交わされています」(同)
岸田総理も場当たり的な「資産所得倍増計画」という夢物語をぶち上げる前に、こうした国民が本気で議論できる提案を汲み上げることも大事なことだろう。世界一の資産家が警鐘を鳴らした「日本消滅危機」の波紋はどこまで広がるのか。
(飯野さつき)