「バーガーキング」、ビーフ愛護で“半額超”破格サービスの狙いとは?

 ハンバーガーチェーン「バーガーキング」を運営するビーケージャパンホールディングスは、6月5日の世界環境デーに合わせ「みんなでビーフ愛護計画」を始動すると発表。4日から10日まで大豆由来の植物性パティを使用した「プラントベースワッパー」を通常価格590円から300円引きの半額以下で販売する。

 同社は、「近い将来のビーフの希少化が懸念されています。今後のビーフの需要と供給のバランスを保つため、ビーフパティに加え100%植物性パティをより多くのお客様に選択いただくことで、将来もこれまで通りおいしいビーフを楽しむことが可能となります」と説明。前出の「プラントベースワッパー」単品は7日間限定、「プラントベースワッパーセット」の方は同日から24日まで通常価格890円から300円引きで販売することも明らかにしている。

「『バーガーキング』といえば、昨年2月に閉店する『マクドナルド秋葉原昭和通り店』に対して『22年間たくさんのハッピーをありがとう』と題する感謝の言葉を送ったものの、縦読みにすると『私たちの勝チ』というメッセージが隠されていると話題になるなど、炎上マーケティングのイメージが強いため、至極まっとうなキャンペーンを展開してきたなという印象ですね(笑)」(フードライター)

 同チェーンは19年に22店舗を大量閉店するなどファンが日本撤退を心配するほど業績不振に陥っていたが、コロナ禍の20年は既存店売上高が前年比増を記録し、今年に入ってからも既存店ベースで2桁成長を果たすなど非常に好調で、見た目より味にこだわったという「アグリービーフバーガー」など攻めた商品を展開して若者たちからの支持を集めている。

「バーガーキングのイギリス法人では、今年3月の国際女性デーに『女性は厨房にいるべきだ』とツイートしたことで、意図に反し大炎上を招いています。実際は女性従業員に奨学金制度を導入することをアピールするためのものだったようですが、あまり良い印象が残っていない。そんなこともあって、今回のキャンペーンでも『マクドナルド』をけなすようなダーティーなイメージを払拭したいという思いもあるのかもしれません」(経営コンサルタント)

 味も含め、「プラントベースワッパー」はどんな反響を得られるのか。

(小林洋三)

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