オーディオはデジタルが当たり前。そのアナログからの転換期を知る40代以上なら、録音もできる記録媒体として登場したMD(ミニディスク)をご記憶だろう。ただ、あっという間に廃れていった。音楽業界関係者によると、
「MDは現在も製造されていますが、誕生から10年ほどでiPodなどのデジタルオーディオに取って代わられていきます。が、90年代前半から00年代初頭に青春を過ごした世代は、MDを愛用していた。衝撃に強く携帯に便利でCDから録音して、外出時に音楽を聴いていたはずです」
当時のMDは手元にあるが、プレーヤーがない。そんな人が多く、MDに残された音源をPCに移すために、MDプレーヤーの1週間レンタルというビジネスまである。お代は約6000円。この金額に目を付けたのだろう。最近、MDプレーヤーの中古市場が盛況だという。ヤフオクウォッチャーが話す。
「ステレオデッキ型よりもポータブルMDプレーヤーのほうが人気です。稼働する通常のプレーヤーで約3000円が落札相場となっています。1週間レンタルするよりも安いというわけです。ただ、高音質のHi−MDや長時間録音が可能なMDLPに対応した機種ならば、一気に値段は跳ね上がります。4万〜5万円で取引されています。外箱までついていれば、6万円以上で売れるのは確実です」
MDだけでなくプレーヤーも大事に所持しているようなら、今が売り時なのだ。