M-1グランプリ2019で3位になり、一躍人気者となったお笑いコンビの「ぺこぱ」。否定しないツッコミという新ジャンルを開拓した二人は、ビジュアル系バンドマンのようなルックスが印象的なツッコミの松陰寺太勇(写真右)とボケのシュウペイ(写真左)が、バイト先の先輩後輩だった関係だ。
そのぺこぱについて世間では、決め台詞の「時を戻そう」などで知られ、ネタも書いている松陰寺がリード役と認識。相方のシュウペイは“じゃないほう芸人”だと思われていることだろう。実際、5月6日放送の「有吉の壁」(日本テレビ系)ではシュウペイが一言も発しなかったとの報告もある。だがそんなシュウペイが、やればできる子だったというのである。
「5月8日放送の『でんじろうのTHE実験』(フジテレビ系)に出演したぺこぱは、体を張った検証に挑戦。シュウペイは、装着することで重いものを持ち上げられるパワースーツを身に着け、100キロのバーベルを持ち上げられるのか、というお題に挑戦しました。ここでなかなか器用な一面を見せたのです」(芸能ライター)
まずはヘビー級のAD君が乗るタイヤの牽引に挑んだシュウペイは、勢いを付けた反動で後ろにスッテンコロリン。わかりやすいリアクションはバラエティ番組には必須の要素だ。次に挑んだバーベルでは、パワースーツを装着すると表情を変え、「自分自身が変わった気がする。目つきとか変わってない?」とアピール。そして生身では5センチしか上げられなかった80キロのバーベルを軽々と持ち上げてみせると、「うわ〜っ♪」と嬉しそうな笑顔を見せたのである。
「大きな力を入れている時には表情までなかなか気が回らないもの。それでもシュウペイはしっかりと目で“演技”していました。試技後には『前屈になった時、腰をグッと上げてくれるのよ』と分かりやすい言葉で効果を説明。最終的に100キロも上げてみせ、しっかりとレポーターの役目を果たしていたのです。そして見逃せないのは、バーベルを優しく下ろしていたこと。いくらパワースーツ着用とは言え、デッドリフトは下ろす動作の時に腰を痛めやすく、普通ならズドンと落としてしまいがち。しかし収録場所がフジテレビのリハーサル室で養生シートも敷いていなかったので、床を傷つけないように気を遣う姿は流石でしたね」(前出・芸能ライター)
その後もタイヤやバラの花を漂白剤で白くする実験や、全身にハッカ油を塗った松陰寺が47℃の風呂を熱く感じるかどうかを検証。いずれもシュウペイが松陰寺と息の合った掛け合いで実験を盛り上げていたのである。
「今回の放送を見たテレビ関係者は『ぺこぱは意外に使える!』と思ったことでしょう。じゃないほう芸人と思われがちなシュウペイですが、実は大舞台でも緊張しないというマイペースぶりが持ち味。今回のように観客からのリアクションがない収録にも対応できるとわかり、今後ますます活躍の場を広げそうです」(前出・芸能ライター)
どうやら今の売れっ子ぶりについては、時を戻す必要はないようだ。
(北野大知)