能年玲奈の芸名で活躍した女優・のんが出演している最新CMが注目を集めている。彼女のキュートさが際立つとして評判になっているのだ。
それが岩手銀行のCM「夢へ、のんストップ(ブランド)」篇。ユーチューブの公式チャンネルで4月16日から公開され、この2週間ほどでジワジワと再生回数を伸ばしているのだ。岩手銀行の制服に身を包んだのんが列車の座席に腰掛け、物憂げに車窓を眺めている。目から涙がこぼれ、そっとぬぐうと、窓の外には岩手の人たちが列車に向かって元気に手を振っている。そんな人たちを見てのんに笑顔が戻るというストーリーだ。
「ほんの1分ほどの映像ですが、のんの演技に引き込まれます。そして制服姿の彼女はとてもキュート。『あまちゃん』(NHK)の頃に見せた輝きはまったく失われていません」(芸能ライター)
そんな彼女のかわいらしさとともにもうひとつ話題になっているのが、CMに登場した鉄道だ。車窓から見える美しい景色に「これは何という電車なのか」と注目が集まった。
「のんさんが乗っているのは、岩手県を南北に走る『三陸鉄道リアス線』です。11年の東日本大震災の時は、津波で線路が失われる大きな被害を受けました。以前は宮古駅から久慈駅を結ぶ北リアス線と、釜石駅から盛駅の南リアス線に分かれていましたが、昨年、被災したJR山田線の釜石駅と宮古駅の間が三陸鉄道に移管され、盛駅から久慈駅まで1本でつながったんですのんさんが泣いているのは、震災当時の風景を思い出したという設定なのではないでしょうか」(鉄道ライター)
やっとひとつにつながった三陸鉄道リアス線だが、昨年10月の台風19号による被害で一部が不通に。今年3月に全線復旧したばかり。GW、そして夏休みに向けて観光客を集めたいところだが、新型コロナウイルスの影響でできなくなってしまった。
「ひとつになったリアス線は路線距離が163kmにもなります。これは三セクの鉄道としては日本国内最長。片道約4時間の道のりです。それだけに沿線は見どころいっぱい。ドラマ『あまちゃん』の舞台でもあり、思い出すファンは多いのではないでしょうか。また久慈駅の駅弁『うに弁当』は人気のあまり、入手困難なことから『幻の駅弁』と呼ばれ、鉄道ファンの絶大な支持を得ています。景色は最高ですし、ぜひ一度は乗っていただきたいですね」(前出・鉄道ライター)
新型コロナウイルスが終息したあかつきには、のんの面影と幻の駅弁を求めて三陸鉄道リアス線に乗りに行くべし!