女優・のん(27)の主演映画「私をくいとめて」(日活)が12月18日に公開される。同作は、芥川賞受賞作家・綿矢りさ氏の同名小説が原作。のんは31歳の独身のヒロイン・みつ子を演じている。
「この映画には相手役として若手人気俳優の林遣都(29)を起用。さらには、NHK連続テレビ小説『あまちゃん』で共演した盟友・橋本愛(24)とは7年ぶりの共演とあって、のんは『とてつもなく照れました』とのコメントを発表。一方の橋本もかなりハイテンションで撮影に臨んだようです」(映画ライター)
さらに、同作は今年の東京国際映画祭の「TOKYOプレミア2020」に正式出品されたことから、テレビの情報番組などで紹介されると思いきや…。同映画祭が10月31日に開催されても、地上波メディアに登場したというニュースは耳に入ってこない。
「のんについては、かつて所属していた事務所とのトラブルを『週刊文春』が報じて裁判になるなど、何かと問題が取りざたされていました。その事務所には多くの人気女優が所属していることから、もしも情報番組でのんを持ち上げようものなら、他のドラマにも影響を及ぼしかねませんからね。テレビ局としても、出来れば触りたくないという、いわば”忖度”があったことは間違いない。ただ、今回は『あまちゃんコンビの復活』に『東京映画祭の正式ノミネート』ですからね。それを、ここまで“黙殺”するのはいかがなものか…。のんさんが不憫でなりません」(前出・映画ライター)
さらに一部メディアが「地上波完全スルー」といった記事を掲載すると、SNS上では、
《こんなの、ただのイジメじゃん。地上波ってホント腐ってるな!》《地上波テレビの民放キー局が、最も旧態依然の体質にあり、忖度で成り立ってるメディアであることを自ら証明してる形》といった批判の声が溢れる一方、
《地上波ドラマに出てないのに、これだけ需要があるってやっぱりのんって、すごい女優なんだよ》《のんちゃんには映画・舞台・歌で頑張ってほしい。そして世界へ羽ばたいてほしい!》と彼女へのエールも多かった。
そんなのんは、11月1日、NHK Eテレの朗読番組「怖い絵本」に出演。地上波への登場を心待ちにしていたファンからは《のんさんの演技もスキルアップしてるし朗読はさすがの安定感ですね》といった声が多く寄せられた。女性誌の芸能記者は今後の展望についてこう語る。
「実は、のんのNHK復帰の裏には、ジャニーズ事務所から独立した稲垣吾郎、草彅剛、香取慎吾の『新しい地図』が影響しているんです。公正取引委員会が『元SMAPの3人を番組に出演させないようテレビ局に圧力をかけた疑いがある』として、ジャニーズ事務所に調査に入ったことが報じられたのは昨年7月。第一報はNHKでした。そしてその後、NHKで3人の露出が急増しているんですね。これはNHKが世間に対して『うちは公共放送だから、ジャニーズへの忖度なんかありませんよ』とアピールするための手段だった。ただ、NHKが起用して問題なし、となれば、民放が右へ倣えになる可能性は大きい。しかも、元所属事務所と『週刊文春』との裁判が10月に結審し、一応決着がついた。つまり、足かせが一つずつですが外れたわけですね。それが、今回のEテレ出演に繋がったと見て間違いないでしょう」
それが事実なら、今後、彼女の地上波復帰も夢ではないということだが、常々「役者を続けていきたい」と語っているのん。果たして彼女が地上波のドラマで、その願いをかなえることはできるだろうか。
(灯倫太郎)