元手タダ“家ゴミ→お宝化”計画(83)卒業証書は“現物”より入れ物に価値が

 春を迎えて、新生活を始めた方も多いだろう。これを機に身辺整理をして出たゴミを、できれば売却したいと考える人も少なくない。でも、これは本当にゴミなのだろうか。

「この季節は、『ヤフオク』で卒業証書を出品する人が増えます。出品者の名前が書かれていて、他人が持っていてもしかたないので、さすがに現物そのものを売る人は少ないです。だから、証書の入れ物を売るのです。大学となると、卒業証書は学位記なわけですから、その入れ物もなかなか立派なものになります」(ヤフオクウオッチャー)

 実際、ヤフオクをのぞいてみると、多くの出品があった。例えば、早稲田大学の学位記入れ。えんじ色の冊子型で表紙に金箔で「早稲田大学 学位記」と記されているのだが、これが5万円から出品されている。

 他にも慶應義塾大学、関西大学、白百合女子大学、国立の京都大学まで……。大学図鑑さながらの品ぞろえとなっている。前出のヤフオクウオッチャーが続ける。

「どの大学も3万~5万円ほどで出品されていますが、落札されることはマレです。そもそも欲しがるのは、よほどの学歴コンプレックスの持ち主か、学歴詐称しようとするブラックなヤツしかいないでしょう。卒業証書で高値が付くのは戦前の軍関係。陸軍士官学校のものが出品されて、1万4500円で落札されました」

 先祖まで遡れば一儲けも可能だが、自分の卒業証書では難しいようだ。

マネー