ディズニーランドは大丈夫なのか? 全国の熱心なディズニーファンから、新型コロナウイルスによる影響を心配する声が続出している。
ディズニーランドやディズニーシーを運営するオリエンタルランドでは3月11日、当初は3月15日までの予定だった休園期間を4月上旬まで延長すると発表した。パーク業界最大手であるディズニーの決断を受け、キッザニア東京では3月13日までだった休業を3月23日までに延長。ピューロランドでも当初の3月15日から3月20日まで臨時休館を延長した。
「他のパークと異なりディズニーが4月上旬まで休園を続けるのは、春休み期間中の休園をいまのうちに発表することで混乱を避ける狙いがありそうです。それに加えてディズニーでは、休園期間がちょっとやそっと伸びようと、事業継続にまったく問題がないという事情もあります」(週刊誌記者)
新型コロナウイルスによる旅行中止やイベント中止を受け、すでに一部の宿泊施設が廃業を余儀なくされたほか、全国各地からは<もっても3月いっぱいまで><今年を乗り切れるか分からない>といったうめき声が聞こえてくる。それに対してディズニーでは今年どころか、2〜3年休業してもビクともしないというのである。
「運営会社のオリエンタルランドでは、19年末時点で3291億円もの現預金を抱えています。同社の長期借入金は13億円弱に過ぎず、事実上の無借金経営。社債や買掛金といった流動負債は1376億円と、現預金の半分以下です。一方でパークやホテルを閉めれば運営コストは大幅に圧縮され、5000人近い従業員の給与や休園中の維持費を合計してもせいぜい1000億円で済むはず。それなら2〜3年は一切の営業を中止しても、会社を維持し続けられる計算になるわけです」(前出・週刊誌記者)
オリエンタルランドではパークの改修といった投資に年間1000〜1500億円を投じる予定だが、これを先送りにすれば出費は大幅に減るはず。どうやら新型コロナウイルスの猛威にじっと耐えていれば、いずれはランドやシーで遊べることは確実のようだ。
(北野大知)