大阪万博で勃発「飛田新地VSインバウンド」仰天攻防戦!(3)営業終了後でも居座り続ける客

 飛田の女の子たちは、インバウンド接客をどう思っているのか。ある飛田嬢のブログを見ると、このような記述が散見される。

「びっくり今日は外国人しか上がらない日でした!」

「飛田に来て初めて外国人オンリー! お金も稼ぎながら、英語も練習した一日でした」

 杉坂氏によれば、

「万博開催中は、アジアや欧米だけでなく、アフリカやアラブ諸国などの遠方からもお客さんは来るでしょう。インバウンド客を受けるかどうかはもちろん、国籍による対応も女の子しだいなんです」

 杉坂氏の9年前の著書「飛田をめざす者」には、中国人による「爆買い」が記されている。隣国でもあり、今も中国人インバウンドは圧倒的に多い。

「中国人の爆買い以前は、中国語を話せる日本人添乗員が飛田に来て、『中国人の相手をできる女の子はいますか?』と呼び込みのおばちゃんに聞いていたものです。今では中国本国でも飛田の噂は当時以上に広がった。来日前に日本の情報を調べてくるので、添乗員は不要になり、スマホの翻訳アプリを頼りに店に直接やってきます。呼び込みも、中国人には強引に呼ぶより軽く手を振り、近づいて来たら時間と金額を記した紙を見せる。そのほうが効果的ですね」(杉坂氏)

 ただ、杉坂氏の前掲書にも共通するが、中国人客に対して「マナーがなっていない」「女性の扱いがひどい」「営業終了時間を過ぎても居続けようとする」などの声は今も聞かれる。再び杉坂氏の証言。

「確かに中国人、韓国人は、割と高圧的というか横暴な感じだと聞くことがあります。最近はベトナム人の評判が悪いようです。欧米人などは、ラブラブな感じを楽しみたいからロングタイムで遊んでくれるお客さんが多く、チップも渡してくれて人気があります」

 在阪業界ライターによれば、

「一部には10万円クラスのチップを外国人客からもらった女の子もいるらしい」

 だから多少のトラブルはあっても、インバウンド需要は歓迎されるのだろう。

「昨年後半から欧米人の来客が増えているので、万博をきっかけに飛田の認知度がもっと上がることを願いたいですね。少子高齢化で内需が減少していく中、インバウンド消費に頼らざるをえないのは飛田も一緒なのです。売り上げが落ち込み続けているから、新たなお客さんの開拓こそが急務。だからこそ、冷やかしで見ているだけでなく、昔ながらの遊郭遊びをみずから体感して、未知だった日本の魅力を、自国に帰ったら伝えてもらいたいですね」(杉坂氏)

 インバウンドのみなさんには、万博と併せて古きよき遊郭を実体験していただきたい─。

*週刊アサヒ芸能4月24日・5月1日号掲載

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