ニッスイ「いわし水煮」回収で“さば缶”からの乗り換えファンもカッガリ

 日本水産は10月29日、「ニッスイいわし水煮」の一部に缶詰が膨張しているものが見つかったとして、約5万5000缶を自主回収すると発表した。加工工場で加熱殺菌後に菌などが混入したことが原因とみられており、ファンの間で不安の声が広がっている。
 
「量販店の従業員が商品を陳列している際に異常に気づいたそうで、同社は賞味期限が22年7月と8月のものを回収するといいます。今のところ健康被害に関する報告はありませんが、菌が混入した商品を食べると、下痢などの症状がおこる可能性があるとのことです」(社会部記者)

 この騒動にネット上では《そりゃあ足の早い魚を暑い国へ持って行って加工するとリスクは高くなるだろう》《現地の工場の衛生管理が徹底していないと、いくら国産の原材料でも心配になる》《少々高くても日本産の原料はもちろん国内工場で加工してほしい》などの意見が溢れている。
 
「自主回収が決まった商品は、日本産のいわしを使用しているものの、ベトナムの委託先工場で製造されたものを輸入しているため、そこに不安を感じている消費者もいるのだと思います。日本水産はまだ原因を『調査中』としていますが、加熱殺菌後に菌が混入したのだとしたら、その工程がいまいち分からないので、信頼回復のためにもベトナム工場でどのような作業がされており、どういう経緯で菌が混入したかを明らかにしてほしいですね。いま、“さば缶”の値上がりで“いわし缶”が人気となっているだけに、水を差す格好となってしまいました」(食品ジャーナリスト)

 ブログでも様々なアレンジレシピが公開されている人気商品だけに、安全対策は徹底してもらいたいものだ。

(小林洋三)

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