政府が21万トンの備蓄米を放出する意向を発表したが、これはいわゆる古米。当然、収穫から年数が経てば経つほど色やツヤ、甘味は薄れ、新米に比べれば味は落ちる。だが、ネット上では料理系ユーチューバーたちが古米を美味しく食べる方法を紹介している。
飲食店向けの料理開発やコンサルティングをしている設楽雄一氏は昨年、自身のチャンネルで「ちょい足しで古米を美味しく食べる」という動画を公開。古米8割に対し、2割のもち米を加えて一緒に炊く、または古米2合に大さじ1のみりんと小さじ1の油を加えて炊く2つの方法を挙げている。
また、料理研究家のひろさんキッチン氏も1年前に「古米臭が消える最強の方法」という動画を配信。臭い消しに効果的なのは、米1合に小さじ1の白ワインだという。
「いずれも古米を美味しく食べる方法としては理に適っています。ただし、もち米がない場合は少量の切り餅をすりおろしたもので代用可能。油はサラダ油やオリーブオイルでも構いませんが、ベストは米油だと思います。一方、白ワインは安物や飲んで余ったやつで十分です」(精米店店主)
ただし、これらは古米を美味しく炊く数ある方法の一部に過ぎないそうだ。
「あと、砂糖を加えるのもアリです。割合としては米2合に小さじ半分程度。弁当屋さんがよくやっている炊き方ですが、冷めてもご飯を美味しく食べることができます」(同)
他にも「クックパッド」などのレシピサイトを見ると、日本酒やはちみつ、片栗粉、ゼラチンなどを入れて炊くバージョンもある。
「白米にこだわらないなら炊き込みご飯やピラフにしてもいいですし、ミルサーを持っているなら米粉に加工してパンやお菓子、ビーフンの材料に使うのもいいと思います」(同)
もし備蓄米を手に入れたら楽しみながら試行錯誤を繰り返し、自分なりの美味しい食べ方を見つけるのもいいかもしれない。