超特盛が大ヒット!「吉野家」2年ぶり黒字の先の“次の一手”

 10月8日、牛丼チェーンの「吉野家」を運営する吉野家ホールディングスが2019年8月中間連結決算を発表し、連結売上高は前年同期比6.7%増の1070億6600万円、純利益が18億円となり、2年ぶりに黒字転換となったことが明らかになった。
 
「好調の要因は、新サイズの『超特盛』と『小盛り』が予想の2倍の売り上げで推移しており、特に『超特盛』は1カ月で100万食を販売するなど絶好調で、フィットネスクラブを運営する『ライザップ』とコラボした『ライザップ牛サラダ』や『特撰 すきやき重』などの新商品も、軒並み好評だったことが挙げられます。当初、『超特盛』については《並盛2杯を頼んだ方がお得では》、『ライザップ牛サラダ』関しても《ダイエットしている人は牛丼屋に来ない》と懸念されていましたが、どちらも予想を覆すヒット商品となりました」(社会部記者)
 
 ヒット商品の連発で株価も上昇しており、5月には1700円台を割り込んでいたが、現在は2800円を突破。老舗牛丼チェーンの復活にネット上では《味はやっぱり「吉野家」が一番好きだから復活は嬉しい》や《一人の女性客を見かけることも多く、ちゃんと受け入れられているのが分かるし》など、好意的な意見が多く見られる。

「ただ、まだ完全復活と言うには早いかもしれません。10月からは消費増税の影響も考えられ、『吉野家』は現在『秋の牛丼・牛皿10%オフキャンペーン』を実施していますが、今のところ売り上げは前年並み。キャンペーンが終わればさらに売り上げが落ち込むことも予想されており、吉野家HDの河村泰貴社長は『弱含んでいる』と危機感を持っていることを明らかにしています」(経済ジャーナリスト)

「吉野家」完全復活のためにさらなるヒット商品を期待したい。

(小林洋三)

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