9月27日に投開票を迎えた自民党総裁選で石破茂氏が総裁に選出された。10月1日に召集される臨時国会で第102代総理大臣に指名されることになる。
石破総理の誕生で注目されるのが、いわゆる「裏金議員」の処遇だ。派閥の裏金問題に対して、国民が納得するようなケジメをつけられるのか。9月27日深夜放送の討論番組「朝まで生テレビ!」に与野党の国会議員らが出演。裏金問題について議論を繰り広げる中で、司会でジャーナリストの田原総一朗氏が放った一言が物議を醸している。
今年2月に自民党が公表したアンケート結果では、2018年から22年の5年間で政治資金収支報告書への不記載があった現職の国会議員は82人。選挙区支部長3人を合わせると計85人となり、総額は約5億8000万円におよんだ。「朝まで生テレビ!」のスタジオでは、野党の議員から「再調査」を求める声があがり、日本共産党の山添拓参院議員は「まだ解明されていないところがあります」と前置きし、麻生派で裏金作りが横行していた疑惑に触れて、こう続けた。
「麻生派だってずっとさかのぼれば、(裏金が)あるわけですよ。刑事責任じゃなくて政治的な責任ですから、それはさかのぼれるところは全部さかのぼって明らかにする。誰がなぜ始めて、どういう目的で使ってきたのかっていうことを洗いざらい明らかにしないと、国民の信頼回復にはならないと思います」
裏金を徹底追及する姿勢を見せた山添議員に、田原氏は「そんなことできるのかな?」と疑問を呈し、「そんなことやったら自民党が崩壊するじゃん」とコメント。他のパネリストは「それはしょうがない」「しょうがない、しょうがない」と反応していたが、SNSでも《崩壊すればいい》《潰れたら都合が悪いことでも?》《脱税組織は崩壊して当然》などと“崩壊やむなし”とする意見が殺到していた。
「1987年にスタートした『朝生』ですが、この回が地上波での最後の放送になりました。番組のエンディングで田原さんはこれまでの放送を振り返り、『番組で3人の総理をクビにした』と自慢げに語っていましたが、中曽根内閣の時代から政権の中枢を取材してきただけに、やはり自民党への思い入れが強いのでしょう。とはいえ、石破新総裁が、裏金議員に大ナタをふるうのか。解散総選挙の日程も含めて気になるところです」(メディア誌ライター)
なお、「朝まで生テレビ!」は10月27日放送回より、夜7時からの2時間番組になってBSに移行する。自民党は崩壊の危機を乗り越えられるか。再びスタジオで議論を繰り広げてほしい。