タウンページに続き「104」番号案内サービス終了で生じる大問題

 NTT東日本とNTT西日本が、「104」で受け付けている電話番号案内サービスを終了させる方針であることが判明した。

「104の電話番号案内は1989年に誕生しました。オペレーターに相手の名前と住所を伝えれば電話番号を教えてもらえる非常に便利なサービスで、開始当初は約12億8000万回も利用されていたのです。しかし、現在ではスマホやネットで店名や施設名を検索すれば調べられることから、利用者は急減。22年にはピーク時の60分の1となる約2000万回にまで落ち込んでいたことから、その役割を終えることが決まりました」(社会部記者)

 電話番号案内はNTT東日本・西日本のハローページに掲載されている電話番号、または番号案内を希望した場合のみにデータベースから呼び出すことができるが、固定電話利用者が減少した影響もあって、ハローページやタウンページへ掲載しなかったり、案内の利用を希望しないケースが増加。23年2月までにハローページの発行は終了し、タウンページもすでに廃止されることが決定しており、番号案内で調べられる番号が減少したこともサービス終了の理由のひとつだろう。

「104の終了は時代の流れということでしょうが、いまだに利用する高齢者にとってはツラい決定となります。NTTドコモ モバイル社会研究所によると、現在60代の9割超、70代の8割超、80代前半の6割超がスマホを所有しているといいます。しかし、それ以外のシニア層は固定電話を利用し、電話番号を調べるために104を頻繁に利用する人も少なくありません。このまま104が終了してしまえば、病院の電話番号が分からなくて困るという高齢者も間違いなく増えるでしょう」(フリージャーナリスト)

 電話番号が分からないことが原因で落とす命がないように、身近な人達が高齢者を守る対策をしていかなければならないだろう。

(小林洋三)

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