水原事件は氷山の一角!?「悪質カジノ」は闇バイトの入り口だった

 米大リーグ、ドジャースの大谷翔平選手の元通訳・水原一平氏の違法賭博問題が世間を騒がせているが、「ギャンブル依存症問題を考える会」によると2023年にスポーツ賭博を含むオンラインカジノに関する相談が19年比で12倍となったことが分かった。水原氏を笑えない人が増えているが、自分や家族がオンラインカジノにハマらないためにはどうすればいいのだろうか?

「同会によると、19年には8件だったオンラインカジノに関する相談が、コロナの巣ごもり需要で利用者が急増したことで相談件数も右肩上がりになっていて、21年には23件、22年には52件となり、23年は97件と倍増しています。また、オンラインカジノを含むギャンブル全体に関する相談は20~30代が78%を占めていて、ギャンブル依存の低年齢化が進んでいることも明らかになっています」(フリージャーナリスト)

 オンラインカジノとは、PCやスマホを使ってスポーツベットやルーレット、バカラなど様々なギャンブルを行うサイトのことだが、海外で合法的に運営されているものであっても、日本国内から接続してオンラインカジノで賭博行為をすることは違法となっている。つまり、日本向けのオンラインカジノはグレーどころか完全アウトなのだが、登録するだけで掛け金がもらえると宣伝したり、海外の有名スポーツ選手を無断で広告塔にしたり、様々な手口で勧誘してくるため、つい足を踏み入れてしまう若者も少なくないのだ。

「最近ではマルチ商法的にネットカジノに勧誘する手口も増えています。友人やSNSの知り合いから紹介されたのが実は悪質カジノで、不正操作されたゲームで借金を膨らませてしまい、報酬を得られるからと知り合いをさらに紹介したり、闇バイトで働くことになった若者もいるのです。基本的に悪質カジノは、サイト上にライセンスや運営会社の情報が記載されていなかったり、カスタマーサポートに繋がらなかったり、入出金が出来なくなったりしているので、少しでも怪しいと感じたら絶対に手を出してはいけません」(同)

 どんなに甘い言葉で誘ってきてもオンラインカジノ=違法ということを忘れてはならない。

(小林洋三)

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