「バンキシャ」の万博批判に驚きと称賛「税金を使ってやる必要性があるのか」

 2025年大阪・関西万博の開幕まで1年を切った。テレビ各局の情報番組は、この節目に特集を組んでイベント会場建設の進捗状況や新たな見どころ、問題点などを伝えた。なかでも4月13日放送の日本テレビ系「ウェークアップ」は、大阪・夢洲の万博会場から生中継。木造の「大屋根リング」の中にセットを組み、ゲストの吉村洋文大阪府知事が万博のPRにいそしんだ。

「吉村知事は万博開催の効果が日本全国に波及すると力説し、批判の的になっている大屋根リングについても『これ目当てに来られる方もいる』と太鼓判。万博後の夢洲の街づくりにおいて、『一部でもリングを残したい』と個人的な思いを語っていました。リングはほぼ全体像が把握できるまで出来上がっているものの、パビリオンの建設予定地はほとんどが更地。ネット上では『これで間に合うのか』『延期した方が…』などと開催を危ぶむ声があがっていました」(メディア誌ライター)

 同じ日本テレビ系では4月14日放送の「真相報道 バンキシャ!」が万博を特集。自前でパビリオンを建設予定の50カ国中、15カ国が建設業者が決まっておらず、着工の見通しが立っていないことを伝えた。

 スタジオでコメントを求められた社会起業家の石山アンジュ氏は、「世界が一同に集まって新しい技術が見せられるというのはすごい期待がしているんですけれど…」としながらも、こう続けた。

「一方でこの博覧会自体も税金を使って、公費でやる必要性があるのか、っていうところは正直、私は賛成はしていません。というのも当初の予算から2倍以上ふくれあがっているという、予算計画に関しては杜撰であると思いますし、民間企業の感覚から言うと、こんなやり方はなかなか考えられないなと思ってしまいますね」

 SNSでは「アンジュさんよく言った」「出禁上等?」とアンジュ氏への称賛が見られる一方で、「やるからにはやるんだよ」「今さら反対か」と否定的なコメントも見られた。

「テレビ朝日系の『羽鳥慎一 モーニングショー』で万博批判を繰り返していた同局元社員の玉川徹氏に対して、吉村知事は“出禁”を通告。その後、撤回と謝罪をしていますが、発言から2週間以上経ってからのことでした。石山アンジュ氏といえば『モーニングショー』で玉川氏と共演していることから当然“出禁騒動”は耳に入っているはず。それでも公然と万博を批判したことに一部視聴者は驚きを隠せなかったようです」(前出・メディア誌ライター)

 とはいえ2024年問題などの影響もあり、大阪・関西万博は予定通り開幕できるのか。温かい目で見守りたい。

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