米ケロッグCEOが大炎上「食費が苦しい人は夜にシリアルを」は日本人にも通用しない!?

 米シリアル食品大手ケロッグのゲイリー・ピルニックCEOがメディアでのインタビューの中で、高騰を続ける食費に対して「お金がないなら夕食にシリアルを食べればいい」と発言し非難の声が殺到したという。

 ピルニックCEOは2月21日に放送されたCNBC「Squawk on the Street」に生出演。アメリカでは過去30年で最も食費が高くなっていることについて問われた。そこでミルクとフルーツを添えたシリアルは一杯1ドル未満であることから、食費のプレッシャーにさらされている消費者にとって最適な着地点であると説明。夕食にシリアルを食べるべきと訴えた。これに番組司会者が「この発言は否定的に受け取られるのでは?」と心配すると、「夕食にシリアルを食べるのはトレンドになっており、今後も続く」と強気の姿勢を見せたのだ。

 しかし案の定というべきか、この発言がアメリカ国内で大ブーイングが起こった。ピルニックCEOには年間400万ドル(約6億円)以上の給料が支払われていることから、「パンがないならケーキを食べればいいじゃない」と発言したとの伝説が残るマリー・アントワネットに重ねる人も多く、《果たして、彼は自分の子どもたちに夕食にシリアルを食べさせているのだろうか?》など批判的な意見が大勢を占めている。

「ピルニックCEOは夕食にシリアルを食べるのがトレンドになっていると言いますが、例えば日本ではリサーチ会社のマイボイスコムが昨年発表した調査結果によると、夕食のメニューの1つとしてシリアルを食べる人は3.5%、夕食代わりにシリアルを食べる人も3.1%程度。ミルクボーイの漫才に『コーンフレークはまだ朝の寝ぼけてる時だから食べられる』というネタがありますが、栄養価はあるとしても、食事としては味気なさを感じる人も少なくないようです。飽食の国と言われるアメリカならなおさらでしょう」(フードジャーナリスト)

 日本でも食費は高騰を続けているが、夕食にシリアルという選択肢はなかなか受け入れられないのかもしれない。

(小林洋三)

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