子供服市場に本格参入する「ワークマン」作業服で培った機能性・デザイン性は通用するか

 作業服のワークマンが2月18日、都内で2024年春夏の新製品発表会を開き、子ども服市場に本格参入することを明らかにした。これまで培った機能性や低価格を打ち出していくというが、果たしてワークマンの子ども服は買いなのだろうか?

「同社はこれまで試験的に子ども服を販売してきましたが、新たに『ワークマン キッズ』として本格参入するとのこと。まずは沖縄県の店舗から取り扱いを始め、順次全国の店舗に拡大させていくそうです。売り出すのはTシャツなど約30商品で、作業服ブランドの強みである撥水性や耐久性など機能性の高さはそのままに、価格は大人用の6~7割程度と買い求めやすい価格に設定されています」(ファッションライター)

 ワークマンの子ども服参入は、客離れの進行も影響していると見られる。昨年から既存店客数の減少が続き、5日には24年3月期(23年4月~24年3月)の業績予想を下方修正したと発表している。キャンプブームが下火になったことや職人離れなどが原因とされる中、子ども服でファミリー層を新規開拓する狙いで、将来的には子ども服の売上高200億円を目指すとしている。

「ワークマンと子ども服の親和性は高いでしょう。子どもは服を汚したり、転んで破いてしまうことも多いことから、買い替え頻度がかなり高い商品となります。そのため丈夫で機能性のあるものをTシャツでは580円から、ズボンは980円から販売するという『ワークマン キッズ』の商品はかなり重宝されるのでは。『ワークマンプラス』や『#ワークマン女子』を展開してきたことでデザイン性も向上しており、大人用商品を子ども向けにリサイズしたものも展開されるというので、ペアルックなど新しい需要も見込める可能性はありますね」(経済ジャーナリスト)

 子ども服市場に新しい波を起こせるか。

(小林洋三)

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