人気タルトの「株主優待」で株価急騰…新NISAで始める「桐谷さん生活」はアリか!?

 調剤薬局やインターネット事業を展開するソフィアホールディングス(HD)が、タルトで人気の「キルフェボン」のギフトカードを株主優待に導入すると発表した。すると、同社の株の購入希望者が殺到し、株価は急騰。だが、投資の本質を間違えるとして、株主優待目当ての株購入には疑問の声もあがっている。
 
「1月31日、ソフィアHDは株主優待制度を導入することを表明。より多くの人に同社の株を中長期的に保有してもらうことが目的だといい、100株保有すればキルフェボンの全国11店舗やWebストアで使えるチャージギフトカード3000円分を3月末日と9月末日の年2回、計6000円分を贈呈すると発表しました」(経済ジャーナリスト)

 すると、1月31日の取引終了時点のソフィアHDの株価は847円だったため、年間利回りは7%を超えることもあって購入希望者が殺到。翌2月1日には年初来高値である926円を更新してストップ高となり、7日の取引終了時点での株価は株主優待導入発表時の倍以上となる1774円まで急騰している。

「今年はじまった新NISA制度のおかげで投資に興味を持ち始めた人が増えていますから、株主優待で注目を集めたいという狙いがあったとみられています。これに、一部の投資の専門家からは優待につられて株を買うべきではないと警鐘を鳴らす声もあります。たしかに企業の業績や将来性を見ずに、株主優待だけで投資先を選ぶのはリスクも伴いますが、株主優待からその企業に興味を持って株を買うことは決して悪いことではありません。実際、株主優待で生活する桐谷さんが有名ですが、株主優待を狙った投資法も昔からあるわけですしね」(同)

 魅力的な株主優待は投資先候補のひとつになるだろう。もちろん、判断は自己責任で。

(小林洋三)

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