巨人・秋広優人に激怒の阿部監督とは「真逆」長嶋監督が大喜びした松井秀喜「伝説の大遅刻」

 阿部慎之助新監督で復活をかける巨人が、宮崎キャンプで松井秀喜氏(ヤンキースGM付特別アドバイザー)に臨時コーチを依頼し本人も快諾してやってくる。

 6年ぶり4回目の臨時コーチ役だが、2016年には坂本勇人、18年には岡本和真に対し「僕は常に軸足の動きを重視して打っていた」と「ゴジラ打法」を伝授。坂本はその年に首位打者になり、岡本は「3割、30本、100打点」をクリアして巨人の四番として覚醒した。

 松井氏は同じ背番号「55」番をつける秋広優人の教育係も託されているが、その秋広はこのオフ、何度も「遅刻」をおかし阿部監督から大目玉を喰らっていた。現役時代の松井氏もよく「遅刻魔」と言われていたのだが、それは少々誤解だ。「ジャイアンツタイム」と呼ばれる「集合時間30分前」に遅れてくることはあったが、常習犯ではなかった。

「確かに『伝説の大遅刻』はありました。1995年7月26日のオールスター戦(広島)が有名で、あの時は寝坊と渋滞で完全な遅刻。飛行機に乗り遅れた上に広島で乗ったタクシーが新人の女性ドライバーで、松井が乗ってきて緊張してしまい、広島球場の入り口に迷ったんです。さすがに慌てた松井は柵を乗り越え球場入りしていましたよ」(古参の巨人担当記者)

 当時指揮をとっていた長嶋茂雄監督はこの光景を見て「やってくれましたね」と言いつつ「デヘヘヘ」と大喜びだったという。

「その日の試合で松井はMVPを獲得する大活躍で、賞金200万円を獲得。あとから考えれば、長嶋監督はそんな松井の爆発を予言していたのかもしれません。松井は罰金だろ罰金! と言われ、試合後の選手たちの食事会で全額払っていましたね」(前出・巨人担当記者)

 松井臨時コーチの滞在は2月10日から4日間。遅刻常習犯のレッテルを貼られた秋広にそんな「遅刻のフォローの方法」も伝授するに違いない。

(小田龍司)

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