「金正恩夫妻は夫婦という感じがしなかった」北朝鮮訪問の韓国歌手が衝撃告白!

 1999年にセクシーなラテンダンスナンバー「選択」で韓国歌謡界にデビューすると、「Love For You」「微笑」など、立て続けにヒットを飛ばしたペク・チヨン。スキャンダル発覚で芸能活動を一時中断したものの、2006年には再び「愛さない」が大ヒットし、13年5月には、日本語セルフカバー曲「その女」で日本デビューも果たしている。

 チヨンはまた、18年4月1日に「南北平和協力祈願公演」のために北朝鮮の平壌を訪れ、舞台に立ったことがある。ヒット曲「銃に撃たれたみたいに」「忘れないで」の2曲を熱唱した。

 そんな彼女が12月14日、自身のYouTubeチャンネル「ペク・チヨン BeakZ Young」で、平壌訪問時の裏話を語り、話題になっている。

「韓国の芸術団が平壌で演奏するのは、2002年の『文化放送(MBC)平壌特別公演』以降16年ぶりのことで、この時は北朝鮮の三池淵管弦楽団と南側芸術団との合同公演が実現しました。客席はまさに熱狂と感動で、興奮のるつぼと化したと伝えられています。当時は、この公演をきっかけに、南北関係の改善が一気に進むのではないか、との憶測も流れたものです」(韓国在住のジャーナリスト)

 そんな公演から5年半が経ち、当時舞台に上がった当事者であるチヨンが、その場にいた人間にしか見聞きできないエピソードを初めて公に明かしたのだ。彼女はまず、選曲についてふれ、こう語っている。

「曲については、自由選曲ではなく(北朝鮮に)決められた曲だった。ちょうど当時、北朝鮮国内で誰かが粛清されたというニュースを見た後だったので、リクエストされた『銃で撃たれたみたいに』はどうかと思い、『他の歌はだめですか』と改めて聞いたが、『あちらがその歌を希望している』というので、この2曲を歌うことになったんです」

 さらに金正恩総書記と会った時の印象については、「会えるとは思ってなかったので、現実感がなかった。言葉ひとつ間違えれば阿吾地炭鉱に連れて行かれるという話を聞いて育った世代だったのでとても怖かった。ヘアスタイルや袖口に一切乱れがなく、1トンのアイロンをかけたかのような感じだった」と率直に明かしている。

 ただ、李雪主夫人については「静かでまさに東洋的な美人。自然で美しかった」と言いながらも、「見た瞬間、なぜこんなにも真っ青なのだろう(と思った)。かなり体調が悪いように見えた」として、「普通の夫婦がするようなアイコンタクトや、肩を抱いたりする自然さがなく、夫婦という感じが全くしなかった」と回想している。

 国営放送で流されるような映像ではなく、現場にいた当事者が眼で見て、肌で感じた金夫妻の様子だけに、このチヨンの貴重な「証言」については、韓国情報筋も関心を示していると言われる。

「夫妻はほぼ同い年で、仲は良いとされています。ただ、2013年8月に、李夫人が結婚前に所属していた管弦楽団の団員らが卑猥な映像を作成した罪で公開処刑されたことがありました。この時、実は団員たちが、李夫人について『よからぬ風評』を流していたために処刑されたのでは、との憶測が流れたのです。この時の処刑は銃殺でしたが、遺体が砕かれるまで機関銃が掃射され、見ていた女性団員が失神するほどだったといいます。さらに、この問題を報じた韓国に対して北朝鮮メディアは、『われわれの最高尊厳に対する謀略的な誹謗中傷』だと激しく非難。『南北関係は一瞬にして破滅する』と警告しています」(前出・ジャーナリスト)

 李夫人を巡る様々な憶測が飛び交う中、チヨンの告白によって、北朝鮮の「最高尊厳の闇」がわずかながらも明らかになったようだ。

(灯倫太郎)

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