ゴッホ美術館でもティファニーでも大騒動!「ポケモンコラボ商品」はなぜトラブル続きなのか

 ラグジュアリージュエリーブランド「ティファニー」が「ポケモン」とコラボして発売したピカチュウの18Kゴールドネックレスは、価格が150万7000円で計4点のみの限定販売だということもあり話題になった。だが、この4点すべてを、あるYouTuberが買い占めようとしたことから一般客とトラブルになり、結果的にこのYouTuberとティファニー側がそろって謝罪するという事態になってしまった。

「ティファニーは現代アーティストのダニエル・アーシャムが手掛けたポケモンとのコラボレーションジュエリー『ティファニー&アーシャム スタジオ&ポケモン』を販売しました。日本では東京・表参道店のみで取り扱い、当初は12月1日から販売が開始される予定でしたが、SNSなどの反響が大きかったことから11月20日に販売が前倒しされたのです。これを受けて、YouTuberの協力者が販売開始の60時間前から店の前で並びましたが、ティファニーから整理券を受け取ったことでその場からいったん離れました」(ネットライター)

 ティファニーによると、YouTuberの協力者に整理券を配布した後は想定していたほど行列が出来なかったことから、他の客に対しては整理券の配布を行わなかったという。そうして11月20日のオープンを迎えることになった。だが、オープン時間の直前になって整理券を持ったYouTuberたちが現れ、その時に並んでいた他の客の行列の先頭に入ると、4つのピカチュウのネックレスをすべて購入しようとしたという。すると、整理券の存在を知らずに並んでいた他の客と口論になってしまったのだった。最終的には、上記のように両者が謝罪する事態に発展してしまったのである。

「やはり、ティファニー側に問題があったと言わざるを得ないでしょうね。反響が大きかったことで販売を前倒しするなら並ぶ客への対策をしっかりするべきでしたし、整理券を配布したのなら想定より行列が少なくても最後まで配布しなければいけなかった。つい先日、オランダの『ゴッホ美術館』でポケモンのコラボカードを配布したところ、客同士で奪い合いになるトラブルになったことが話題になったばかりです。この時は転売目的の業者が殺到したことが原因と言われました。結果、主催者側はカードの配布を止めることになったのです。ポケモンの関連商品は高額で転売できることから、強盗事件が発生するほどですからね」(フリージャーナリスト)

 ゴッホ美術館もティファニーも、いまだ衰えぬポケモン人気に対する対策が不十分だったようだ。

(小林洋三)

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