チョコの消費税率は10%か!?「TVタックル」に指摘された浮世離れ

「税収増を国民に還元する」と岸田文雄総理が大見栄を切ったものの、いまだ具体的な還元策が見えてこない。野党は消費税の減税を求めているが、現政権は否定的な立場を貫き、国民生活は物価高でひっ迫するばかりだ。

 そんな中、10月29日放送のテレビ朝日系「ビートたけしのTVタックル」では、「混乱 減税&給付金 岸田政策で国民生活は?」と題して緊急討論を実施。元宮崎県知事の東国原英夫氏、ジャーナリストの須田慎一郎氏らをスタジオに招いて、消費税のあり方について議論を繰り広げた。

「消費税は5%から10%くらいの機動的な範囲内で消費税をかけるべきなんですよ。不況の時には5%に下げる」

 東国原氏がこう持論を展開すれば、須田氏も景気対策について「10%を5%にすれば」と消費減税を訴えた。続いてタレントの大竹まことは税収増についてこうコメントした。

「税収が増えているのってどういう理由かと言うと、そのひとつは、たとえば200円のチョコレートは消費税いくらになるんだ? 220円になるわけだ。これをね、チョコレートが300円だったとすると、これは330円になる」

 そこで須田氏が「正解!」と拍手すれば、大竹は「やかまわしいわ」とツッコミを入れつつ、「だからこれだと30円消費税なわけ。チョコレート1個値上げすると、その消費税分が税収に入るわけで、それでこの税収を押し上げている理由のひとつは物価が上がってるから税収が上がっているだけなんだ」と税収増の要因は物価高であると指摘した。

 SNSでは、消費減税を訴える意見に賛同する声が見られる一方で、《チョコレートの消費税率は8%です》《金持ちコメンテーターは食品の軽減税率を知らんの?》といったツッコミが多く寄せられていた。

「基本的に食品は軽減税率が適用されて、消費税率は8%となります。お菓子やテイクアウトのスイーツも同様で、税抜き価格が1万円以下、お菓子の費用が3分の2以上という条件つきながら税率は8%です。オモチャがついた食玩のような商品は例外としても、コンビニなどで売っている普通のチョコレートなら税率は8%。大竹さんや須田さんは10%で計算していましたが、200円ならば税込み価格は216円となります。番組では、堂々とチョコレートの消費税率を10%で計算しても、スタジオの出演者は誰も訂正しませんでした。また、この番組は生放送でなく収録です。編集に携わるテレビマンも含めて、いかに消費税率に疎いか、浮世離れの度合いを世間に知らしめる内容となってしまいましたね」(メディア誌ライター)

 買い物をした後のレシートのチェックくらいは習慣づけたいものだ。

マネー