「私は質問できたので『OKリスト』に入っていたのかなと。鋭い質問が来ないから当てられたと思うと、それはそれでショックですね」
10月4日に放送された「news23」(TBS系)で同局・藤森祥平アナウンサーが語った言葉だ。その推察は的中していた。
故ジャニー喜多川氏の性加害問題をめぐり、ジャニーズ事務所が10月2日に開いた記者会見で特定の記者らを指名しないとする「NGリスト」があったことを、同4日にNHKが報じた。「NGリスト」は会見の運用を任されたコンサルティング会社が作成し、ジャニーズ事務所は関与を否定している。
会見で「NGリスト」のほか、「指名候補者リスト」もあったことを、10月5日配信の「フライデーデジタル」が報じた。その一部は実名で公表。「指名候補者リスト」は、藤森アナが言うところの鋭い質問が来ない「OKリスト」のことだが、残念ながら同アナの名前があった。藤森アナの推察は当たっていたのだ。
藤森アナは慶應義塾大学卒業後、2001年4月に東京放送(現TBS)にアナウンサーとして入社。報道・情報番組、スポーツ中継の実況などを担当した。21年10月に報道局へ異動後、同年12月に特派員としてTBSが運営するJNNニューヨーク支局へ。23年9月に帰任し、同月から「news23」のキャスターを務めている。
「〝ニューヨーク帰り〟の藤森アナは、視聴率が振るわない『news23』のカンフル剤としてキャスターに起用された感があります。〝報道のTBS〟を立て直す存在としても期待されているはずです。その藤森アナが安全牌である『指名候補者リスト』に挙がっていたのは本人も屈辱でしょう。同会見で『NGリスト』に入ったジャーナリストの鈴木エイト氏は、スポーツ紙の取材で『NGリストに入れてもらえたことは光栄。それだけ聞かれたくない質問をする人だと思われたということですから』と語っていました。〝何を聞かれても問題ない〟と判断された藤森アナが、TBSの報道の顔というのは寂しい限りです」(週刊誌記者)
ショックを受けた藤森アナの汚名返上に期待したい。
(石田英明)