忌野清志郎は知っていた? エフエム東京「赤字隠し」の堕落ぶり

 エフエム東京が8月21日に会見を開き、3年間で約11億円の赤字を出していた関連子会社「トーキョー スマートキャスト」(TS社)を連結決算から外れるように装い、”赤字隠し”の不正会計を行っていたことを説明。「公共性の高い放送事業者としてあってはならない事態を発生させた」と謝罪した。
 
「TS社がこれだけの赤字を抱えることになったのは、デジタル放送事業『i-dio』が原因です。『i-dio』は、高音質で映像も楽しめる新しいラジオメディアで、専用のチューナーを介してスマホなどで視聴が可能なのですが、専用チューナーが約1万5000円となかなかのなかの高額で、ほとんど普及していなかったんです」(ITライター)

 ネット上ではこうした事態に《「i-dio」のどこに勝機を見出していたのか》《ラジオに映像付けたら魅力が半減するだけ》《忌野清志郎がタイマーズで「エフエム東京腐ったラジオ」って歌ってたけど、あれは本当だったんだな》などの意見が寄せられていた。
 
「かつて忌野清志郎が、ザ・タイマーズのバンドで『エフエム東京腐ったラジオ』などと歌っていたことが思い出されます。エフエム東京では今年6月、役員が総退陣する不自然な人事がありましたが、赤字隠しが原因だったようですね。他にもTS社に銀行から貸し付けを行なった際に取締役会への報告を怠っていたり、ラジオ番組での広告会社との取引にTS社を関与させ不正に手数料を受け取っていた疑惑もあると伝えられており、エフエム東京側は前経営陣への損害賠償請求も検討していくそうです」(社会部記者)

 新経営陣の手で、”正直なラジオ”に改革できるか。

(小林洋三)

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