B’z稲葉だけじゃない!米アニメで声優を務めた大物日本人ロックシンガーとは?

 1988年にデビュー、30数年の時を経て今なお、絶大な人気を誇るロックバンドB’z。そのボーカル、稲葉浩志(57)が米アニメ映画「SING/シング:ネクストステージ」(ガース・ジェニングス監督、18日より全国公開)で、歌唱と吹き替えで出演することが2日、発表された。

 映画は個性的な動物キャラクターたちが登場、17年に日本で公開された前作は興収51億円を超えるヒットを記録。第2弾となる新作は、劇場主であるコアラのバスターが新しいショー開催のため、ライオンで伝説のロックスター「クレイ・キャロウェイ」を探し出す、という物語だ。

「オリジナル版では、クレイ役にアイルランドのロックバンド『U2』のヴォーカル・ボノを起用。最も重要なキャラクターになるため、日本の配給側でもキャスティングには相当頭を悩ませていたようですが、最終的に『どの世代でもロックスターとして思い浮かべる人は彼しかいない』ということになり、稲葉にオファー。稲葉サイドから快諾を受けたことで、まさかのアニメ共演が実現したのだとか。作中では、U2が書き下ろした2年ぶりの新曲『YOUR SONG SAVED MY LIFE』を披露するほか、パンクバンドを組んでいるヤマアラシの少女・アッシュ役を演じる長澤まさみとデュエットもあり、いまから注目が集まっています」(映画ライター)

 まさに、日本屈指のロックスターが、世界的ミュージシャンであるU2のボノを「アニメ」の中でどう演じるのか期待は高まるばかりだが、実は、過去にも日本人ロッカーが、海外の人気アニメで世界のスーパースターの吹き替えにチャレンジしたことがある。

「2009年5月に58歳という若さで亡くなった伝説のロックミュージシャン、忌野清志郎さんです。清志郎さんが吹き替えを担当したのは、2008年の8月にオンエアされた、米国の人気アニメ『スポンジ・ボブ』の特別版『スポンジ・ボブとアトランティス、行きたいんデス』。この作品は、ひょんなことから幻の都市アトランティスに迷い込んだスポンジ・ボブと仲間たちのドタバタを描く人気シリーズの拡大版で、米本国での放映では主要キャラクターの『アトランティスの王様』役をデヴィット・ボウイが担当。その日本版の吹替えを演じたのが、清志郎さんだったというわけです」(同)

「スポンジ・ボブ」は、全米で最も視聴されたキッズ向けアニメNO.1を6年連続で獲得するなど、世界中で大人気のアニメ。清志郎さんは吹き替えを終え、「知り合いの子供に“スポンジ・ボブ”のファンが多いので一生懸命やりました。自己採点したら90点くらい。最高だぜ、イエーイ!」とコメントしたが、放送から1年を待たずに旅立ってしまったことが残念でならない。

(灯倫太郎)

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