猛暑で超激務!「1日中救急車に乗りっぱなし」救急隊員の「コンビニ休憩」は是か否か

 8月2日、名古屋市消防局が公式X(Twitter)に「重要なお知らせ」として、消防隊員がコンビニを利用することに理解を求める投稿をしたところ、9万以上のいいねが付くなど大きな反響を呼んでいる。

 消防隊員が休憩をしているとクレームが寄せられることも少なくないために、こうした投稿をせざるを得なくなったようだが、なぜ隊員の「コンビニ休憩」は認められないのか。

「名古屋市消防局によると、連続的な救急出動によって救急隊員が休憩できない状況が発生しているといい、隊員が熱中症予防や体力回復のためにコンビニに立ち寄り、飲料水などを購入する場合があると説明しています。ただし、出動体制は維持し、指令があれば迅速に対応していると、理解と協力を求める投稿でした」(社会部記者)

 こうした「お願い」をするのは名古屋市消防局だけではない。7月20日には相模原市消防局が、連日の猛暑日で出動が続く隊員が食品を購入するためコンビニを利用することがあると発表している。コンビニに寄る際には救急車のダッシュボードに「水分・食事摂取のためコンビニエンスストアを利用中です」と書かれたプレートを掲示するという。また、コロナ禍だった昨年8月にも埼玉東部消防組合消防局が同様の発表を行っている。

「救急隊員に限らず、警察官や自衛官、消防隊員がコンビニを利用したり、休憩をしていると『サボっているのではないか』というクレームが寄せられるといいます。とはいえ、猛暑が続く中で休憩もせずに働くことは危険でもあります。ネット上でも、消防局の『お願い』には《こんなお知らせを掲げなければならないくらいクレームつけてくる人いるのか》《そんなこと当たり前なはずなのに、理解をお願いしなきゃいけないのは一部の心ない人がいるから》など、理解する声が大半ですね」(フリージャーナリスト)

 猛暑の影響もあり、1日に休憩が1度も取れず、昼夜の食事ができずに「救急車に乗りっぱなし」の隊員がいたり、1回約1時間かかる出動が19回連続した救急隊もあったという。

 コンビニ休憩くらいで目くじらを立てないでほしいものだ。

(小林洋三)

ライフ