人気動画共有アプリ「TikTok」が、動画でも画像でもなく、つぶやきを投稿できるテキスト投稿機能を提供すると発表した。「X(元Twitter)」が迷走をつづけ、「Threads」が早くもアクティブユーザーが激減する中、TikTokが短文投稿SNSとしても存在感を示すことができるのだろうか。
「TikTokのテキスト投稿機能は、XやThreadsというよりも『Instagram』のストーリーズに近い形で、背景を変えたり、音楽やスタンプを追加することも出来るといいます。この機能はクリエイターが小説や詩などを投稿するために作られたものだといい、イベントの告知やフォロワーとのやり取りもテキストを使っておこなえるのです」(ITライター)
短文投稿SNSでは、Twitterをイーロン・マスク氏が買収して以降、様々な仕様変更と機能を有料化をしたことでユーザーが乗り換え先を探すようになり、Meta社のThreadsがその最右翼と見られていた。しかし、サービス開始から5日で1億人のユーザーが参加したものの、その2週間後にはアクティブユーザーが70%も減少するという大ゴケっぷりで、再び短文投稿SNSをめぐる主導権争いは混沌とした様相を呈してきている。
「じゃあ、TikTokがXやThreadsのユーザーを奪えるかというと、そういうわけでもないと思います。TikTokはテキスト専門ではなく、動画や画像が表示されるタイムラインの中にテキストも表示されるので、テキストのやり取りだけを見たいという人には向かないと思います。そもそもTikTokは安全保障上の問題でアメリカでは使用を禁止する州もありますし、プライバシーやセキュリティーへの懸念から使用を控えている人も少なくありませんから…」(フリージャーナリスト)
XユーザーやThreadsユーザーが、TikTokに乗り換える可能性は低いかもしれない。
(小林洋三)