開始1カ月でユーザー70%減 Twitter代替SNS「Threads」離れが加速したワケ

 提供開始からわずか5日で1億ダウンロードを達成したことでも大きな話題となったMetaの「Threads」。イーロン・マスク氏がCEOに就任して以降、多くのトラブル抱える「Twitter」の代替えSNSとして注目が集まっているが、早くもThreadsの利用者が急速に減っているという。そのワケとは?

「Twitterの閲覧制限を受けて、当初の予定を繰り上げて提供が開始されたThreadsは、提供から2日後にはアクティブユーザーが4900万人にのぼるなどロケットスタートを切ることに成功していました。しかし、アメリカの市場調査会社によると、その翌週には約2300万人まで減少しており、さらにその翌週には1300万人まで減少。ピーク時からわずか2週でアクティブユーザーが70%も激減しているのです」(ITジャーナリスト)

 さらに、Threadsでは平均利用時間も減少傾向にあり、ピーク時は19分あったものが現在では4分程度にまで落ち込んでいるという。これについてMetaのマーク・ザッカーバーグCEOは「成長よりも安定に重点を置いている」と楽観視していると説明。一方、Twitterのマスク氏は14日に自身のアカウントに「Twitterの利用は前週比3.5%増」と投稿し、Threadsの影響がまったくないことをアピールしている。

「なぜ、Threadsのアクティブユーザーが急速に減少したかといえば、単純に使いづらいからです。タイムラインにはフォローするユーザー以外の投稿も多く表示され、キーワードやハッシュタグでの検索は不可なので興味ある話題にすぐにアクセスできず、さらにはブラウザからの投稿もできない状況なのです。また、スパムが急増したことで投稿に制限がかかったというユーザーの声もあるなど、提供を急いだことの弊害も出てきており、結局はTwitterに戻るユーザーが多いのです」(同)

 Meta社はメタバース「Horizon Worlds」でも準備不足によって批判されたこともあったが、Threadsの提供も急ぎ過ぎたのかもしれない。
 
(小林洋三)

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