高橋大輔、親友の追悼のためにショー直前に海を渡った熱い思い

 7月26日から28日まで、フィギュアスケートの高橋大輔選手が主演を務めるアイスショー「氷艶hyoen2019‐月光かりの如く‐」が横浜アリーナにて開催された。その重要な座長公演の1週間前、高橋選手の姿は、なんと遠く海外、カザフスタンにあった。

「ソチオリンピックの銅メダリスト、カザフスタンのデニス・テンさんの一周忌だったんです。現地では命日の翌日にデニスさんを偲ぶアイスショーが行われ、日本からは浅田真央と無良崇人の両名がショーに出演し、高橋選手は自身のアイスショーがあるためショーには出演できず、7月下旬頃にカザフスタンを訪問すると言われていました。しかし、命日の日、事件現場で行われた追悼式には3人で列席する姿がネットで報じられたのです」(スポーツライター)

 翌日に開催されたアイスショーは「デニスと友人たち」と銘打たれ、世界中のフィギュアスケーターが一堂に会した。アメリカからはジェレミー・アボット選手、ロシアのセルゲイ・ボロノフ選手、エレーナ・ラジオノワ選手、韓国のチェ・ダビン選手など、皆から愛されていたデニス選手を振り返るに相応しい、多彩な顔ぶれが集まったという。

 これら出演者の中で、追悼ショーの開催とともに、最初に出演が発表されたのが浅田だった。

「浅田とデニスの友情はスケートファンの間では有名です。浅田のお母さんが亡くなった翌年の夏には、彼女の心を癒すため過ごしたカナダで、デニス選手も一緒に過ごしていました。また、デニスは高橋選手ともとても親交が深く、それゆえ自身が主演を務めるショーの1週間前という大事な時期に、海を渡ってカザフスタンまでかけつけたんです」(前出・スポーツライター)

 高橋選手が光源氏を演じた「氷艶hyoen2019‐月明かりの如く‐」では、最愛の人を失った慟哭を表現するシーンがあったという。高橋選手はそのシーンに、デニスを失った悲しみや思いの強さを重ね合わせていたのかもしれない。

(芝公子)

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