全国で「無資格教員」急増中ってどういうこと?

《教育職員は、法律により授与する各相当の免許状を有する者でなければならない》と資格の所持が義務づけられている学校の教員。だが、同時に特例や経過措置が複数設けられ、特に昨年度からは教員免許を持たない人の応募が急増している。

「22年4月、文部科学省が全国の教育委員会に出した〝緊急通知〟が関係しています。人員不足を補うために免許がなくても教員に必要な専門知識や経験を持つ社会人を採用できる『特別免許制度』を積極活用するように求めたのです」(教育専門誌編集者)

 文科省の調査によると、21年4月時点で小中高合わせた全国の公立学校における教員の不足人員が2558名だったことが判明。しかも、教員の平均年齢は高齢化しており、少子化の影響で今後は新卒教員の確保も難しい。

 しかし、同制度は以前からあったが採用実績が少なく、実質的には高校の工業科や看護科など一部の教科に限られていた。これを全教科に広げて採用人数を増やすのが狙いだ。

 とはいえ、文科省の緊急通知に書かれた特別免許状の指針には、《博士号取得、各種競技会、コンクール、展覧会等における実績、教科に関する専門的な知識経験又は技能を有すると認められる資格を有する者》とある。これだとほとんどの社会人が対象外になってしまうような気がするが…。
 
「ただし、採用から2年以内に教員免許を取得することを条件に教員採用試験の受験が認められるようになりました。つまり、大卒や短大卒なら誰でも受験可能になったわけです」(前出・編集者)

 私立では昔からこうした形で採用するケースは珍しくなかったが、教師として仕事を続けながら2年間で教員免許を取るのは大変。小中高の場合、教員免許に必要な大学の単位数は67とかなり多いからだ。

「それでも公務員なので収入の安定性や手厚い年金は大きな魅力。そうした理由から興味を持つ人は多いようです」(前出・編集者)

 最初の2年間はハードだが、それに見合うだけの価値があるのも事実だ。

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