7月21日に投開票された参院選で1議席を獲得し、一躍注目を浴びた「NHKから国民を守る党」(N国党)がまたもや世間を騒がせた。29日に丸山穂高衆院議員が入党の意思を明らかにしたのに続き、30日には渡辺喜美参院議員と統一会派「みんなの党」を結成すると発表。渡辺議員はN国党に入党しないものの、一歩ずつ党勢を拡大している。
そのN国党では所属国会議員5人を目指し、無所属議員を中心に「12人に声をかけている」(立花孝志党首)という。今後の国政選挙でも候補者を立てることが予想されており、この12月にも解散総選挙が予想される次期衆院選がターゲットになりそうだ。
「N国党では党結成の目的をNHK改革にのみ限定しており、無所属議員への入党呼びかけに際しては、NHK問題以外は党議拘束をかけないと公言。そのため次期衆院選では所属政党との折り合いが悪い現職議員の駆け込み寺として、今回の参院選を超える台風の目になるかもしれません。それに加えて高い知名度を持つ人物にも、候補者としてのアプローチを掛ける可能性が取りざたされています」(週刊誌記者)
同党では「日本維新の会」の足立康史衆院議員にも秋波を送っているようだが、当の足立議員は7月30日、情報番組でも名指しされているとして「勘弁して下さい」と否定のツイート。だが丸山議員も元・日本維新の会ということもあり、その維新がらみで驚くべき人物の名前が取りざたされているという。
「一部のネット民からは『長谷川豊がN国党から立候補しても驚かない』との声が出ています。当の長谷川氏は維新の公認候補として参院選に出馬する予定でしたが、自らの差別発言が原因で維新側が公認を取り消す方向で調整し、最終的には長谷川氏自身が6月10日に公認を辞退。政界からの引退を発表していました。しかし、物言わずにはいられない性格で知られる長谷川氏ゆえ、火中の栗を拾う政党があれば、政治活動復帰をもくろんでも不思議はありません。しかも長谷川氏は元民放アナの立場からNHKの取材姿勢を批判したこともあるのです」(前出・週刊誌記者)
長谷川氏は15年4月、自身のブログにて「超の付くオレ様な取材姿勢」などとNHKを批判。さらに「なんで『家にテレビがある』というだけで、金を毎月取られなければいけないのか?」と受信料制度に対する疑問もぶち上げており、まさにN国党の党是と一致している。そんなNHKへの疑問と怒りにより両者が手を結ぶ可能性は、決してゼロとは言い切れない。