1月29日、55歳でポルトガル2部オリヴェイレンセへ期限付き移籍が決まった元日本代表、キングカズこと三浦知良が「ワイドナショー」(フジテレビ系)に出演。番組内で、ドーハの悲劇をともに経験した中山雅史氏がJ3アスルクラロ沼津の監督に就任したことについて聞かれた際に「オファーがなかった」と発言し、物議を醸している。
55歳になっても選手として活動し、海外にまで再挑戦するカズにインタビュアーの前園真聖氏が監督業について質問すると、三浦は、自分のことだけ考えていればいい選手とは違ってチームの戦術や選手のマネジメントなどすべてをコントロールしなければならない監督は一番大変と説明。
今シーズンから初めて監督に挑戦するかつての盟友、中山氏に話が及ぶと「まったく声が掛からなかったですよね。(選手として)オファーが」と述べ、前園氏が「カズさんにですか?」と驚いて聞き返すと、「裏切り者ですね。まったくなかった」と笑った。
「この冗談めいた発言に対して、意外にも『JFLで2点しか取っていないのに』といったマジレスがありました。カズは昨年所属したJFL鈴鹿ポイントゲッターズで、怪我の影響もあってシーズン2ゴールに終わりました。その状況でカテゴリーがひとつ上のJ3沼津からオファーがないのは当然だろうという意見ですね」(サッカーライター)
物議を醸した背景に過去、沼津からのオファーをカズが断っていたという経緯がある。
「実は21年12月にカズが当時J1だった横浜FCを退団する意向を固めた際に、カズの地元・静岡県のクラブである沼津が獲得の打診を出していたのです。しかし、結局は兄の三浦泰年氏が監督を務める鈴鹿に移籍が決まり、沼津はオファーを断られた格好になっていた。今さら声が掛からなかったという発言はおかしいと怒る沼津サポーターもいますよ」(同)
三浦はあくまでジョークと強調していたが、納得できない熱いサッカーファンも少なくなかったようだ。
(小林洋三)