本田圭佑が「730円は安すぎる」と指摘、ではラーメンの「適正価格」はいくらなのか?

 サッカーW杯カタール大会の解説で大きな話題となった元日本代表の本田圭佑が1月9日、自身のツイッターを更新。日本で食べるラーメンの価格が安すぎる、もっと値上げすべきと指摘したが、これにネット上では賛否両論が巻き起こっている。果たしてラーメン一杯の「適正価格」とはいくらなのだろうか?

「カンボジア代表の監督としてラストマッチをタイで行った本田氏は、6日に帰国したことを報告していましたが、早速日本のラーメンを食べに行ったようで、『あの美味さで730円は安すぎる』とツイッターで絶賛していました。しかし、この安さに問題を感じたのか、もっと値上げすることをアドバイスし、『次ラーメン食うときは2000円支払います。必ず』としたのです。これにネット上では、同調する意見や困惑する意見も見られました」(情報誌ライター)

 ラーメンはかつて「一杯500円」が当たり前の時代があり、庶民の味として親しまれてきた。そのためラーメンが値上げすることを過剰に批判する声もあり、業界では価格が1000円を超えると売れなくなることから「1000円の壁問題」が長年の課題とされている。

「1990年代にラーメンブームが巻き起こりラーメン専門店が数多く登場するようになってからは、良い素材を使って手間暇をかけたものが受けるようになり、原価もかなり高くなりました。その上、昨今の食材費の高騰により、小麦粉やチャーシューに使われる豚肉、スープに使う鶏油も軒並み値上がりしてますから、一杯1000円以上にしなければ儲けが出ないというラーメン店も少なくないと思います」(フードライター)

 また海外ではラーメン「一杯2000円」以上が当たり前になっているという現実もある。

「日本とは比べ物にならないくらい物価高となっているアメリカでは、『一風堂』のとんこつらーめんが一杯2600円ほどで提供されていますが、店には行列ができています。確かに本田が730円に違和感を抱くのは当然でしょうね」(前出・情報誌ライター)

 値段が上がれば、それだけ客の目も厳しくなる。結果的にラーメン店のレベルが上がるのであれば、「1000円の壁」は崩壊すべき時に来ているのかもしれない。

(小林洋三)

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