テレビ朝日の玉川徹氏が11月10日、情報番組「羽鳥慎一モーニングショー」(同局系)に出演。3週間ぶりの登場に視聴者は沸いた。
画面に登場した玉川氏は「みなさん、ご無沙汰しております。羽鳥さんもお久しぶりです」などと挨拶。「現場に行きたいということで、これから現場の取材を続けようと思っています。今日はインバウンドの現場に行ってきました」と続けてVTRがスタートした。
玉川氏が出向いた現場は千葉・成田空港。訪日外国人に通訳を介し、来日目的などを精力的にインタビューした。イタリアから来日したアニメ好きの一行には密着取材を実施。人気作品の舞台となった聖地などを一緒に巡った。
取材前は、不動産購入などいわゆる〝日本買い〟を目的とした訪日が多いと予想していた玉川氏。しかし実際は〝安価で高品質な医薬品〟〝日本が誇るアニメ〟〝安全で平和な環境〟などを求める訪日外国人も存在し、「どれも日本にしかないものだと思った」と感想を述べ、「やっぱり、現場は行ってみないとわからない。これからも現場は続けて行ってみたいと思います」と締めた。
玉川氏といえば、安倍晋三元首相の国葬に関する事実誤認発言で10月に出勤停止処分を受けた。処分明けの10月19日の放送では、コメンテーターの立ち位置から現場取材へと軸足を変えることを報告。翌20日、旧統一教会問題で弁護士を取材し出演したが、この日はそれ以来の登場となった。
久しぶりの玉川氏出演にネット上では「嬉しかった!」「待っていました!」などと〝玉川コール〟が沸き起こり、「さすが、大変勉強になる内容でした」「もう『玉川徹モーニングショー』でよいのでは?」と、その実力と存在感を称賛する意見も聞かれた。
その一方、「普通にインタビューしただけで、こんなのは玉川さんではない」「もう政治的な話題は扱えないのかな」「毒がなくてつまらない」などと、物足りないという声も少なくなかった。中には、空港で外国人にインタビューしたことから、同様のスタイルを取るバラエティ番組「YOUは何しに日本へ?」(テレビ東京系)と勘違いしたと揶揄するネット民もいた。
「玉川氏の面白みは政治や社会問題に鋭く切り込んでいくことです。ときに暴言を吐き炎上することもありますが、それも人気のバローメーター。『モーニングショー』では司会の羽鳥慎一が善玉、自分は悪玉という役割分担で番組を盛り上げようとしたこともネットメディアのインタビューで答えていました。にもかかわらず、今回は毒気が全く感じられず、優等生のリポート。事実誤認発言のあとだけに無理はできませんが、〝善玉〟にイメチェンした玉川氏の魅力はさほどありません」(テレビ誌ライター)
次の現場取材では〝らしさ〟に期待したい。
(石田英明)