回転すしチェーン大手の「スシロー」が、またしてもキャンペーンによるミスがあったとして謝罪した。10月1日から実施している「食欲全開!秋のすし祭」で使用する予定だったキハダマグロをキャンペーン開始前に「まぐろのにぎり」などとして提供していたという。
「キャンペーン用のキハダマグロを事前に使用してしまったのは、宮崎県や福岡県などにある6店舗で、運営会社のあきんどスシローは『誤って使用又は、在庫切れによりキャンペーン商品のまぐろを使用』したといいます。なお、普段、まぐろのにぎりなどで使用しているメバチマグロよりもキハダマグロは仕入れ値が安いことから、対象商品を注文した人には返金で対応するとのことです」(フードライター)
スシローは今年6月、テレビCMなどで宣伝していたキャンペーン商品を多くの店舗で販売していなかったことが「おとり広告」になるとして、消費者庁から景品表示法に基づく措置命令を受けている。さらに7月には、ビール半額キャンペーンの広告を開始前に掲示してトラブルになるなどキャンペーン絡みの不祥事が相次いでいるが、その原因はどこにあるのだろうか?
「回転すし業界は長らく低価格競争を続けていましたが、温暖化による海洋環境の変化や世界的な水産資源の需要増加などによって魚を安く仕入れることが困難になり、各社価格以外の部分で特色を出して勝負をするようになりました。そんな中、スシローは月に2回という高頻度のキャンペーンを実施し人気となっているものの、キャンペーンのたびに15〜20程度の新たな商品が導入され、調理を含めたオペレーションの変更などで従業員にはかなりの負担がかかっているようです。こうした状況が混乱を招き、トラブルを続発させているのかもしれません」(回転すし業界に詳しい評論家)
キャンペーン頻度を改めない限り、同じミスが繰り返されてしまうのかもしれない。
(小林洋三)