彼らは本当に不幸なのか…「独身おじさん友達いない問題」の実態がわかった!

 最近、メディアがこぞって取り上げる「独身おじさん友達いない問題」。博報堂生活総研が20年に行った「生活定点」によると、同性の友人がいないと答えた40代男性は9.7%、50代男性は9.2%だった。特に40代は00年の3.2%から3倍に急増している。また、内閣府「令和4年版高齢社会白書」では「親しくしている友人・仲間を持っていない、ほとんど持っていない」と答えた65歳以上の男性は23%だった。

「学生時代は友人がいても、就職してからは疎遠になり、同じ地域に住んでいても遊びに誘われなくなる。次第にSNS上でのやりとりもためらってしまうようになり、気がつくと友達がいなくなっている。また、職場の同僚と良好な関係を築いていても、プライベートでも友人として付き合っているケースはそれほど多くなく、転職や定年をきっかけに付き合いはほぼなくなる。そんな独身の中高年男性が増えているのです」(ジャーナリスト)

 こうして独身のおじさんが孤立化することで、ストレスなどから精神や健康が蝕まれたり、果ては孤独死へとつながる、ということが問題視されているのだが…。

「実は、メディアでは『友達がほしい…』と悲痛な叫び声を挙げる中年男性が実例として紹介されますが、一方で、友達いないおじさんの中にはこうした論調を真っ向から否定する者もいるんです」(前出・ジャーナリスト)

 確かにネット上では、《(友達は)別にほしいとは思わない》《1人で過ごすほうが気楽》といった意見も少なくないようだ。

「個人で楽しめる趣味を持っている人も多く、1人でも前向きに生きている方もいます。それに歳を取ってから同窓会などをきっかけに古い友人たちとの交流が再開することも珍しくありません。なにかマスコミが必要以上にネガティブに報じようとしているように感じますね」(前出・ジャーナリスト)

 自由気ままな「おひとり様」というライフスタイルだってある。頭ごなしに「友達がいない=悲惨」と決めつけないほうがよさそうだ。

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