「うまい棒」社長が書類送検!これは「まずい」批判殺到した長時間労働の実態

 8月22日、常総労働基準監督署は「うまい棒」で知られる製菓メーカー「リスカ」で違法な長時間労働があったとして、同社と武藤秀二社長を労働基準法違反の疑いで書類送検したと発表。これにネット上では厳しい声が相次いでいる。

「発表によると、2021年に同社の石下工場で働く従業員9人が労使協定(36協定)で定められた上限を超えた長時間労働をさせられていた疑いがあり、複数月の平均で80時間の時間外労働や、最長で月に120時間に及ぶ時間外労働があったとみられています。法律上、時間外労働の上限は原則として月45時間と定められており、月120時間の時間外労働は過労死の認定基準を上回る長時間労働になるのです」(社会部記者)

 人気スナック菓子「うまい棒」などを製造する菓子メーカーの労基違反にネット上では、《これからは2度とうまい棒とは言えない。120時間の時間外労働はさすがにまずい、まずすぎる》《一部ではしっかり残業代を払っていれば問題ないなんて声もあるが、過労死基準を超える時間外労働は完全にアウト。長時間労働は去年だけの問題ではないはず》《長時間労働は人が死ぬ可能性もあるから厳しく罰するべきだし、取締をもっと強化するべきだと思う》などの意見が寄せられていた。

「今年の4月1日に『うまい棒』は1本10円から12円になり、42年の歴史で初の値上げとなりました。その際には今まで値上げせずに企業努力を続けてきた同社に対して称賛の声が相次いでいましたが、その企業努力が従業員の長時間労働で成り立っていたとすると、非常に残念で仕方ありません。厚生労働省によれば、昨年度は長時間労働が疑われる事業者に立ち入り調査を行ったところ、1万986カ所で違法な時間外労働が確認されたといいます。コロナに加え物価高によって厳しい経営を迫られているところも少なくないとは思いますが、こうした違法な時間外労働が横行している現状を変えていかなければなりません」(フリージャーナリスト)

「うまい棒」のイメージのためにも、再発防止に全力を挙げて取り組んでいただきたい。

(小林洋三)

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