「開発10年」の親子丼がなぜ終了? 吉野屋“たった2カ月”幕引き戦略

 6月22日、牛丼チェーンの「吉野家」は公式Twitterを更新し、材料がなくなりしだい「親子丼」の販売を終了させると発表した。同商品はこれまで期間限定というアナウンスがなかったことから、ネット上では《親子丼ってレギュラーメニューじゃなかったの?》と驚きの声が相次いでいる。
 
 吉野家の親子丼は「箸やレンゲが止まらない、うまい・やすい」をコンセプトに10年間の試行錯誤の末に今年4月19日から発売が開始さればかり。同16日には同社の常務取締役が早稲田大学の社会人向け講座で「生娘をシャブ漬け戦略」などと発言した問題が発生したことで同商品の発表記者会見が中止されるといった影響を受けたが、これまでに350万食を達成するなど好調な売り上げを記録していた。

「親子丼とまた会える日をお楽しみに・・」と突然の幕切れにネット上では《え、あれってレギュラーメニューじゃなかったの? 期間限定だったとは知らなかった》《あの親子丼美味しいから販売終了は残念。Twitterの投稿の感じだとまた再販しそうだけど…》《嘘やんめっちゃクオリティ高かったのに。やっぱり、あの問題発言が原因か?》など驚きと惜しむ声が多く見られる。

「吉野家によれば、もともと親子丼は期間限定商品だったそうですが、今回の販売終了はあくまで『一旦終了』とのことで、再販の可能性にも含みを持たせています。同商品は牛丼メニューを除けば久々のヒット商品ですが、突然の終了には鶏肉価格が高騰していることや問題発言の影響も少なからずあったのではないでしょうか。今後、さらに試行錯誤を重ね新価格で何の問題もない状態で改めて登場させるのかもしれません」(フードライター)

 再度登場する際には再び不祥事が起きなければいいが…。

(小林洋三)

ビジネス