「小さすぎる!」の声も…サンマ漁“通年解禁”はデメリットばかり!?

 今年からサンマ漁の通年操業が解禁となり、例年よりも2カ月ほど早くスーパーなどで生サンマの販売がスタートしているが、これに早くも疑問の声があがっている。
 
「海水温の上昇によって回遊ルートが変わったことや中国や台湾の乱獲などで、日本のサンマ水揚げ量はここ10年で1/3以下にまで落ち込んでいることから、水産庁は今年からサンマ漁の通年操業を解禁しました。しかし、いざ早獲りしたサンマが小売店に並ぶと、購入者から『サイズが小さく脂が乗っていない』『痩せ細っていて鮮度も良くない』『そもそも旬のサンマではないから旨味が少ない』など不満が続出しているのです」(大手スーパー関係者)

 ネット上では通年操業解禁自体への批判が広がっており、《絶滅の危険が言われるサンマを、そこまでして獲る必要あるか》《これでは中国や台湾の乱獲を批判できなくない》などの意見があがっている。
 
「もちろん、成長段階のサンマをこの時期に獲ってしまえば、脂が乗る旬の秋にさらに水揚げ量が減る可能性もあります。しかも、日本が策を講じたことで、中国・台湾も輪をかけて対抗してくることも考えられ、結果的にさらにサンマが獲れなくなるという事態を招きかねない。果たして通年操業解禁が正解だったのか、早急に再検討するべきなのでは」(水産系メーカー関係者)

 消費者が求めているのはいつでも食べられるサンマではなく、美味しいサンマなのだが。

(小林洋三)

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