ハリーポッターのテーマパークは23年春に東京・としまえんの跡地に開業予定だが、秋田のスキーリゾート地では本物のホグワーツ魔法魔術学校が今年の8月にも開校される!?
というと驚くような話だが、遠回しに言えばあながち間違いではない。
「ホグワーツ魔法魔術学校はイギリスのパブリック・スクールがそのモデルですが、その中でも映画『ハリー・ポッターと賢者の石』のロケ地となったのがハロウ・スクールで、創立1572年で古式ゆかしいゴシック建築の校舎はハリポタの世界そのもの。そのハロウ・スクールのインターナショナル・スクールが秋田県のスキーリゾート地として有名な安比高原に開校されるのです」(週刊誌記者)
ハロウ・スクールと言えば、ラグビーが発祥したラグビー・スクールなどと並ぶ英国伝統の9つのパブリックスクールの中でもひときわ名門校として知られる。卒業者にはあのウィンストン・チャーチルを始めとして8人のイギリス首相を輩出し、インド建国の父で初代首相のジャワーハルラール・ネルーやヨルダン国王のアブドゥッラー2世らもここで学ぶなど、錚々たる人物が並ぶ。そんな学校のインターナショナル・スクールが、日本の秋田県に出来るというのだから驚く話だ。
ちなみに、魔法魔術学校の設定は11〜17歳の男女共学の全寮制なのに対し、ハロウ・スクールは13〜18歳の男子のみの全寮制、秋田校は11〜18歳の男女共学の全寮制だ。前2者の校舎は中世を思わせる建築物なのに対し、秋田校はやはり近代的だが周囲の景観とマッチした和風のデザインとなっている。授業はもちろん魔法は教えてくれないものの、全て英語で行われる。
地元で構想が持ち上がってから誘致・実現まで2年を要したというが、実は意外にも同校はアジアで広がっているという。
「ハロウ・スクールは中国資本を通じて既に8校あります。タイのバンコク以外は中国です。実はイギリス国内では、古めかしいパブリック・スクールは生徒が減少傾向にありました。ところが1997年にハリポタが売れて世界中に広がると共に、生徒数も回復してインターナショナル・スクールもハリポタ同様、世界に進出するという経緯を経てきました」(同)
だから今回は日本進出第1号というわけだが、地元ではこれまでのリゾートに加え、教育文化での町おこしが期待されている。最終的には定住者増が目的とのことで、さてかなり大規模な地方創生の試みは上手く行くか。
(猫間滋)