「次は6階では済まされない?」岸田総理、バイデン会談で“言い間違え”心配される理由

 22日午後、バイデン米大統領が大統領専用機で東京に到着。バイデン氏が大統領就任後初の日本訪問が実現、23日に岸田文雄総理との会談がおなこわれる。

「今回の首脳会談における最大のテーマは、ロシアによるウクライナ侵攻を踏まえての中国への対応で、日米同盟の結束を打ち出すことにほかなりません。台湾海峡の平和と安定の重要性を改めて確認し中国側を牽制する方針ですが、なにせ先だっても岸田総理は大事なシーンで、勘違い発言で赤っ恥をかいたばかりですからね。今回のバイデン氏との会談で、また“うっかり発言”が飛び出すのではないか、と周囲はハラハラしているようです」(政治部記者)

 同記者が語る「先だってのうっかり発言」とは、16日に行われた自民党の重鎮・二階俊博元幹事長の派閥のパーティーでのこと。挨拶のため壇上に上がった岸田総理は、二階氏を「人と人との信頼関係を大事にする人だ」と称賛。続けざまに「今も、官邸に要請や相談に来られる方よりも、党本部6階の国土強靭化本部長室、二階本部長の部屋の前に行列をされ、そして要請や相談に来られる方のほうが圧倒的に多い」と歯の浮いたようなセリフで持ち上げたのだが……。

「実は、二階氏の部屋は自民党本部の6階ではなく5階にあり、6階フロアにはかつて岸田氏も務めた政調会長室のほか、総務会長室、広報本部長室があり、自民党員なら間違えるはずがないんです。百歩譲って、これだけならうっかりミスで済んだのでしょうが、岸田氏のあとに登壇した茂木敏充幹事長まで『お名前は二階ですけれど、自民党本部は6階でもっていると…』と畳みかけてしまったから大変。二階派の議員は『そんなに軽く見られているのか』と怒り心頭で、不快感を露わにしたとか。そんなミスがあった後だけに、党内からも不安の声が上がっているようです」(同)

 二階氏は昨年10月の岸田政権発足後、国土強靱化推進本部長として党務に当たることになったが、予算編成作業にも関わることから、同氏のもとを訪れる自治体や業界団体関係者が急増。

「実際、党本部5階の本部長室前にはパイプ椅子が並び、連日来客が絶えなません。永田町では陳情件数が国会議員の力を示すバロメーターとも言われ、各団体とのパイプは夏の参院選に直結するため、改めて二階氏の影響力に注目が集まっているといっていい。だからこそ岸田氏もヨイショしたかったのでしょうが、とんだ言い間違いで二階氏もおカンムリだといわれてます」(同)

 そんな岸田首相は23日、バイデン米大統領との会談で、日本を取り巻く安全保障環境が厳しさを増していることを受け、日米同盟の抑止力強化を目指し日本の防衛費を増額する意向を伝える方針だとされるが、トップ同士の会談だけに、場合にってはうっかりミスではすまされなくなることもある。くれぐれも言い間違いのないようお願いしたいものだ。

(灯倫太郎)

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