TwitterなどSNSで使用済みマスクを販売する女性が急増している。マスクは1枚500円程度で販売され、オプションで口紅のキスマークや写真などを付けて販売するケースも見られる。果たして、使用済みマスクを購入しても危険性はないのだろうか？
「マスクを売る女性たちが現れはじめたのは昨年の夏頃で、今年に入ってから急激に増えています。『#マスク売ります』でTwitterを検索すると1日に20件近くの投稿がヒットするほど。以前までは1枚1000円が相場でしたが、新規参入組が増えたことで値崩れを起こして半額ほどにまで値下がりしているのです」（ネットライター）
コロナ禍で女性の非正規雇用切りが相次いだこともあり、肌着を売るよりも抵抗がなく毎日のようにマスクを付け替えることから、気軽な感覚で使用済みマスクを売る女性も増えているという。また、青少年健全育成条例では18歳未満から使用済みの肌着などを買う行為を禁じているが、使用済みマスクについてはグレーゾーンであることから、お小遣い稼ぎでマスクを販売する女子中高生も少なくないのだという。
しかし、こうした使用済みマスクを購入しても問題はないのだろうか？
「まず、考えられるのはコロナの感染リスクです。日本リスク学会の発表によれば、マスクの内側にウイルスが付着していた場合、7日間は感染力が保持される可能性があるといいますから、もしマスクを使用していた女性がコロナに感染していればうつってしまう可能性は十分にあります。また、最近あるユーザーがTwitterに公衆トイレの床掃除に使った肌着を“使用済み”と称して販売したと投稿して物議を醸しましたが、使用済みマスクもどのような使われ方をしているか分からないため、衛生面の問題もあるでしょう。そもそも、顔写真を出さずに販売しているユーザーも多く、本当に使用済みマスクを売っているのが女性かどうかも分かりませんからね」（ITジャーナリスト）
なお、購入価格を上げるかわりに顔写真を求められたり、直接会って金銭のやり取りを求められるケースも多く、使用済みマスクを売る女性にも多くの危険性があるという。マスクを売るだけ・買うだけのつもりが、とんでもないトラブルにつながることも十分にありうるのだ。
（小林洋三）
