東京ディズニーリゾート「レインボーグッズ」販売で広がる波紋

 東京ディズニーリゾートは4月21日より「ディズニードリーミングインカラー」と題したカラフルな19種類のパークグッズを販売開始した。シンデレラ城やキャラクターのモチーフが色鮮やかにあしらわれたTシャツや帽子は、パークでの1日をより盛り上げてくれるだろう。 

 今回発売されたグッズの中でも特に人気なのは、パークで頭につけることができるカチューシャだ。ミニーマウスの耳とリボンをかたどったスパンコールのカチューシャのカラーは鮮やかなレインボーカラー。同グッズには「色とりどりのパークの魅力に触れながら、夢の世界を楽しんでほしい」という意味が込められているが、一部のファンの間ではこのレインボーグッズの“意味”について波紋が広がっている。

 毎年6月は世界中で「プライド月間」とされていることをご存じだろうか?「プライド月間」には性の多様性を考え、LGBTQ+の権利や文化を支持するイベントが世界各地で行われている。日本でも毎年4月、または5月に同様のイベントが開催されており、今年も4月22日より都内でパレードが開催されている。この「プライド月間」に合わせ、米ディズニーでは2018年より同時期にレインボーカラーのグッズを販売しており、グッズの収益のうち10%がLGBTQ+を支援する団体に寄付されるなど、キャンペーンの展開が年々拡大していた。

 東京ディズニーリゾートでレインボーカラーのグッズが発売されたのは都内でプライドパレードが開催される前日のこと。しかし、公式サイトやパーク内のショップに「プライド月間」や支援について説明する文言はない。レインボーグッズがたまたまこの時期に発売されるだけであって、「プライド月間」との関連性は全くないようだ。
 
「昨年には日本のディズニーストアでもLGBTQ+支援の一環としてレインボーカラーのミッキーマウスのグッズが販売され、その売上の一部が性的マイノリティを支援する日本のNPO法人に寄付されることも発表されました。しかし、『プライドコレクション』と銘打ってリリースされていたはずの同商品が店頭では『レインボーコレクション』という看板のもと売られており、詳しく説明を読まなければ支援の意を表すグッズだということは伝わりにくく、ディズニーファンから《説明不足だ》といった指摘の声があがっていました」(情報誌ライター)

 国内のディズニーストアでは今年も支援を目的とした「プライドコレクション」を22日より発売開始している。同時期にレインボーカラーのアイテムをディズニーリゾートとディズニーストアで取り扱うことになるが、レインボーカラーの意味合いは異なるようなので注意が必要だ。

(浜野ふみ)

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