1月21日に適用されて以降、2度にわたって期間の延長が行われたまん延防止等重点措置が3月21日に解除された。コロナ禍の度重なる営業自粛要請で、ガラリと変わってしまった夜の街では、艶系クラブ嬢たちが稼げるエリアを求めて“大移動”をしていたようだ。クラブ嬢たちの送迎を行う、夜のドライバーたちは仕事が大変になったと語った。
「ご時世柄、どこの店も待機カット(待機時間の時給なし)が当たり前で、単純に時給の高い都内エリアの店が稼げるわけではなくなっているようです。新宿エリアで時給6000円で働いていたとしても、実質30分程度しか接客する時間がなく、ほとんど稼ぎにならないと困窮したキャストも多いです。私は神奈川の相模原エリアでドライバーをしていますが、『神奈川のほうが都内より時短の規制がゆるいから長時間稼働できる』と考えて移動してきた都内在住のキャストがかなり多く、最近では中野や豊洲まで送迎しなくてはならなくなりました。ラストまで働いたキャストさんを豊洲まで送り届けたら、すっかり空が明るくなってますよ…」
神奈川エリアに進出した“都落ち嬢”たちの接客レベルは高く、もともと店に在席していた地元のキャストたちが指名客を取られてしまうというケースも少なくないそうだ。店の近隣に住むキャストたちのほとんどが、そういった状況になる前に店から離れていってしまったという。今や送り先は都内のみで、毎夜長距離運転をしなければならないことに疲弊しているドライバーが多い。まん延防止等重点措置が解除されても、夜の街で働く人々へのしわ寄せは続きそうだ。
(浜野ふみ)