「西川遥輝」争奪戦の代償?楽天がキャンプ直前に大型トレードの可能性

 東北楽天ゴールデンイーグルス・石井一久GM兼監督の周辺が騒がしくなってきた。

「西川遥輝の獲得に成功しました。出塁率の高い1番バッターは補強ポイントでしたが、西川にどこを守らせるのか…。外野は島内、辰巳、岡島の3人でほぼ固まっています」(ベテラン記者)

 島内宏明は21年シーズンの打点王、岡島豪郎はキャリアがあり、辰巳涼介は守備範囲が広く、肩も強い。たとえ21年盗塁王であっても、西川がスンナリと外野の定位置を獲るとは思えない。外国人選手との絡みもあるので、4人のうちの誰かを指名打者に固定するというのも考えにくい。
 
 また、「今後、外国人スラッガーを追加獲得する可能性もある」などの情報も重なって、

「外野手を交換要員とし、大型トレードを仕掛けていくのではないか?」

 と、囁かれているのだ。

 仮に、島内らのレギュラークラスが交換要員に挙げられたら、球界の勢力分布図が塗り替わるようなビッグネーム同士のトレードとなるだろう。

「西川の加入によって、出番を失うだろう中堅クラスの放出なら、その可能性はかなり高いと思われます」(同)

 トレード説が囁かれる理由はほかにもある。外野手が飽和状態となったせいもあるが、現楽天打線は左バッターが多い。内野手に目を移しても、茂木、山崎、鈴木、小深田と主力クラスは左打ちだ。西川、島内、辰巳、岡島も左バッターなので、浅村、炭谷、新加入のクリス・ギッテンス以外の右打ちも欲しいはず。石井監督が仕掛けてくる可能性はやはり高いと見るべきだろう。

「この先、外国人選手を獲るかもしれません。西川を獲得した時点で支配下登録選手は68人となり、外国人選手を獲得したら、シーズン途中での緊急補強もままなりません」(球界関係者)

 西川争奪戦に勝利したものの、楽天はチームバランスに不安を残す。左打者に偏重した打線でシーズンに臨むとしても、一発がある右の代打が必要となる。試合後半の1点を追い掛ける場面で、左のリリーバーに泣かされることもありそうだ。

 石井監督は難しい采配を迫られることになった。

(スポーツラーター・飯山満)

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