超音波を利用したまったく新しい妊娠を避けるアイテムとは?

 妊娠を避けるためのアイテムといえば、一般的にはスキンや経口薬(ピル)の使用がポピュラーだが、このほどジェームズダイソン財団が主催する国際エンジニアリングアワード『ジェームズ ダイソン アワード 2021』で、超音波を使った男性用器具「COSO」がドイツ国内最優秀賞を受賞。まったく新しいアプローチによる方法だとして注目を集めている。

 開発者はミュンヘン工科大学出身の若手デザイナー、レベッカ・ヴァイス氏。男性の避妊方法がゴム製品とパイプカットに限定されている点に着目し、それ以外のやり方として超音波を用いた方法を考案。

「COSO」は小さな筒形の形状をしており、水を注いで加熱。その後、男性の陰嚢を容器の中に浸し、超音波で数分間さらに加熱するという。これで数カ月~1年間は無精状態が維持される…というが、これはあくまでラットによる実験での話。ヒトへの効果は未知数だ。

 ただし、理論上の裏付けはきちんと示されており、この画期的なアイデアは医療関係者からも期待を寄せられている。

「ピルはホルモンの働きに作用するもので、女性の身体に大きな影響を与えます。なかにはピルが合わない人も少なくないですし、病気などを理由に使えない方もいます。COSOも今は安全性などに課題はありますが、それをクリアして実用化されれば女性の負担を減らすことができる。つまり、世紀の大発明になる可能性もあるわけです」(医療ジャーナリスト)

 ちなみにエンジニアリングアワード主催団体は、世界的電気機器メーカーで知られるダイソンのチャリティ部門。次世代のエンジニアや開発者の育成のために行われており、優れた人材を多数輩出している。

 現時点では実用化に至っておらず、人間相手の臨床試験など商品化するには課題が山積みだが、近い将来、ダイソンの新商品として発売なんてことも十分ありそうだ。

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