「PS5」世界販売1000万台突破も入手困難状態が続く“3つの理由”

 7月28日、ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)はPlayStation 5(PS5)の全世界累計販売台数が同18日に1000万台を突破したと発表した。これまで最速だったPS4を抜いてシリーズ歴代最速での1000万台達成となったが、未だに入手困難な状態が続いているワケとは…。

「昨年11月12日に発売されたPS5は、予約受付が開始されると同時に売り切れ完売が相次ぎ、ネットオークションやフリマアプリでは高額での転売が続出するほど人気は過熱しています。ちなみに、約8カ月で1000万台という記録は、PS4より約1カ月早く達成したことになります」(ゲームライター)

 また、対応ソフトである「Marvel’s Spider-Man: Miles Morales」も全世界累計販売本数が650万本を突破するなど好調が続いているが、SIEのジム・ライアン社長兼CEOは「PS5は、歴代のコンソールを上回るペースで普及を続ける一方で、引き続き世界中で需要が供給を上回る状況が続いています」とゲーム機本体が不足していることに言及。「SIEにとって在庫水準の改善は最優先事項であることを改めてお伝えいたします」と説明した。

「ライアン氏は在庫水準の改善を急ぐと言っていますが、米Bloombergは『PS5の在庫不足は2022年まで続く可能性がある』と報じています。なぜここまでPS5が入手困難であるあるかというと、コロナ禍の巣ごもり需要によって他のゲーム機やパソコン需要が高まり、かつ米中関係悪化の影響もあって、生産に必要な電子部品や半導体が不足してしまっているからなのです。さらに、ある程度の在庫が確保されても転売目的による買い占めが横行しているので、なかなか本当に欲しい人のところにPS5が届かない状況が続いているのです」(前出・ゲームライター)

 この状況に、入手できていないゲームファンはイラ立つばかりだろう。

(小林洋三)

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