ドジャース移籍が決まった筒香の運命は「5月27日」まで!?

 レイズから事実上の戦力外通達を受けていた筒香嘉智選手がロサンゼルス・ドジャースに移籍することになった(現地時間5月15日)。筒香の新天地での巻き返しにかける思いは言うまでもないが、「5月27日」がメジャーリーグで生き残れるのか否か、運命の日となりそうだ。

「ドジャースは筒香獲得を発表した数時間前、同じくエンゼルスから戦力外となったアルバート・プホルスも獲得しています。故障者の出ているチーム事情を、右打ちのプホルス、左打ちの筒香で補おうとしているのでしょう」(在米ライター)

 昨季のワールドシリーズ覇者・ドジャースのチーム事情だが、主砲のコディ・ベリンジャー、ザック・マッキンストリーが故障者リスト入りしている。しかし、選手層はかなり厚く、今回の補強について現地では、

「長期離脱ではなく、夏ごろには復帰できそうなもの。余剰人員ではないか?」

 と、批判的な意見も出ているという。

「現役最多の667本塁打を放っているプホルスに関しては、敬意を表しての獲得だったとも思われます。リーグが異なるとはいえ、同じ西部地区のレジェンドの加入は地元ファンへのアピールにもなります」(現地取材記者)

 この「リーグが異なる」ことは、重要なポイントとなりそうだ。そもそも、ドジャースは指名打者制(以下=DH)のないナ・リーグ所属の球団だ。これはプホルスがエンゼルスを追われた理由でもあるのだが、近年の彼はDHでの出場がメインで、守備に着くとしても一塁だけ。一塁兼DHとなると、筒香とかぶる。また、ドジャースの正一塁手は、チーム最多本塁打を放っているマックス・マンシーだ。

 こうした現状を指して、以下のような声も聞かれた。

「ドジャースがDHで試合をするのは、あと2試合だけです(交流戦)。5月25、26日のアストロズ戦を終えたら、通常シーズンの試合しか残っていません」(同前)

 つまり、プホルス、筒香ともにスタメン出場のチャンスはこのアストロズとの2試合だけてあり、その後は代打と途中出場ということになりそうだ。

「ベリンジャーたちが復帰した後、プホルス、筒香はどうなるのか。プホルスは試合出場登録の26人枠に入る条件で移籍契約が交わされましたが…」(同前)

 DH候補の選手が必要ではなくなる27日、筒香の身辺がまた騒がしくなりそうだ。

(スポーツライター・飯山満)

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