濃厚な味わいにトロ~リとした口どけが魅力のチーズ。昨年、ネット通販大手の楽天が実施した「チーズに関する調査」によれば、好きな乳製品ランキングでヨーグルトを抑えて1位。約9割がチーズ好きという結果でした。
かくいう私も大好物で、特にカルシウム成分が強化された商品をよく食べています。
農水省が発表した資料によれば、2019年度のチーズの総消費量は前年比1.5%増。5年連続で過去最高を更新しました。
そんなチーズ人気を受けてご紹介したいのが「C.P.Aチーズ検定」。チーズの歴史や製造法など幅広い知識をはかります。
それでは例題を見てみましょう。
〈問1〉チーズは大きくふたつに分類できます。ひとつは乳酸菌などの働きで乳を固めて発酵熟成させた「ナチュラルチーズ」。もうひとつは、ナチュラルチーズに乳化剤などを加えて再成形したチーズですが、これを何という? 【1】ブレンデッドチーズ、【2】ミックスチーズ、【3】ステアチーズ、【4】プロセスチーズ
〈問2〉ウィーン会議(1814年~1815年)の余興で、ナンバーワンのチーズに選ばれ、今なお〝チーズの王〟と呼ばれるのは【1】ブリー・ド・モー、【2】ラクレット、【3】ヌーシャテル、【4】モン・ドールのうちどれ?
実際の試験では多肢選択式で出題されます。例題の答えは〈問1〉が【4】、〈問2〉が【1】です。
試験当日は講習会と検定試験がセットになっており、現在はオンラインで行われています。
実際に私も受験して合格しましたが、講習をしっかり聞いていれば合格ラインの正答率75%はクリアできると思います。
ナチュラルチーズは一般的にフレッシュ、白カビ、青カビ、ウォッシュ、シェーブル、ハード、セミハードの7種類に分類されます。日本でもよく見かけるようになったカマンベールは白カビチーズの一種ですが、細かく分けると1000種類以上あるとも言われています。
こうしたチーズの知識は、自身の食生活のみならず、ビジネスシーンでも活用できるはずです。
たとえば、取引先や顧客へのギフトにチーズを送ってはいかがでしょうか。健康志向の高い人には低カロリー低糖質でヘルシーな「カッテージチーズ」、日本酒をよく飲む方にはカラスミのような風味のある「ミモレット」など、相手に合わせたチーズをセレクトすることで、関係構築や営業成績アップに結びつくかもしれません。
最後にチーズ好きの私から雑学をひとつ。イタリアでは、土地などの不動産ではなく、チーズを担保に銀行から融資を受ける制度があります。とくに最高級のチーズになると、熟成して売り物になるまで何年もかかるため、生産者が運転資金に困らないように定着した仕組みと言えます。
いわば金融資産としても認められるチーズの知識を深めてみませんか。
儲かる指数:71
鈴木秀明(すずきひであき)/81年生まれ。東京大学理学部、東京大学公共政策大学院を経て資格アドバイザーに。取得資格数は約700。